2022年08月15日 配信

冊子「玉川旅館ー歴史と記憶ー」の表紙・裏表紙デザイン

8/15(月)「玉川旅館」の調査結果を取りまとめた報告書が完成

8月1日から冊子を頒布開始

 2020年4月にその100年の歴史に幕を下ろした「玉川旅館」(船橋市湊町2)の調査結果を取りまとめた報告書「玉川旅館ー歴史と記憶ー」が6月に完成し、8月1日から頒布を開始したほか市ホームページで公開されている。

 「玉川旅館」は大正10(1921)年に創業。昭和初期建築の3棟が国の登録有形文化財となっていた。多くの人に親しまれ、太宰治にゆかりのあったことから太宰ファンや外国人観光客などからも親しまれてきた同旅館。

 それだけでなく、同旅館は、海岸の埋め立て前の風景を伝えるなど、当時の船橋の様子を残す建造物でもあり、市の歴史を伝える建造物があったことを後世に伝えていくため、市では同旅館の解体前に、外観および内部の撮影や建築の専門家による構造などの調査、建築写真家による撮影などの記録保存事業を行った。

 すでに記録調査で行ったドローン空撮や4Kシネマカメラでの動画撮影の映像は、船橋市によって動画が公開されている。

 今回発刊した「玉川旅館ー歴史と記憶ー」では、玉川旅館本館の第一・第二別館の約100点の写真のほか、解体前に測量した平面図とともに調査結果を解説。各館について、その建築の背景、平面図に加え、特徴が数多くの写真とともに詳細に解説している。ガラス建具やその上方にある組子細工、平書院、照明、天井など、さまざまな細部が写真に納められている。第一別館については、建物断面図も掲載する。

 太宰治が滞在したと言われている「桔梗の間」についても多くの写真とともに記録が残され、太宰治と船橋についても記載がされている。

 また同書には同館の社長・小川了(さとる)さんと女将の長野與(とも)子さんの言葉による館内各場所での日常の様子や2人それぞれの思い出なども記される。

 同書発行者は船橋市教育委員会。A4判、フルカラー64ページ。頒布価格は1,100円。頒布場所は船橋市文化課、市民の声を聞く課、行政資料室、郷土資料館(薬円台)、飛ノ台史跡公園博物館(海神)。また、8月1日からは市ホームページでPDFファイルを公開しているほか、文化課で閲覧可能。市内図書館でも同書の扱いがある。

関連サイト:https://www.city.funabashi.lg.jp/gakushu/0005/p085872.html
https://myfuna.net/archives/townnews/201203

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 2020年12月に公開された動画の一部

  • 報告書「玉川旅館ー歴史と記憶ー」

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yumiko_mikami

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MyFuna編集長のミカミです。子育て中の主婦ですが、MyFunaを通し、自分が住む街を知ることの大切さに気づかせてもらっています。
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