各専門分野で船橋の街づくりにおける第一線で活躍されているみなさんに、船橋の街づくりにおいてどのように関わっていらっしゃるのか、直撃インタビュー!
船橋市立船橋高等学校 津田 亘彦(のぶひこ)さん
※撮影のためマスクを外しています
「市船(いちふな)」の愛称で知られる船橋市立船橋高等学校。昭和31年に創立し、創立64年目となる同校。スポーツ強豪校として全国に名を広め、OBやOGには世界を舞台に活躍したアスリートも数多い。そんな同校に今年から赴任した津田校長に「市船」について改めて伺った。
・市内唯一の市立の高等学校である。市内中学校とも連携がある
・部活動ではいろんな部が全国を舞台に活躍する強豪校。そのため、遠征費などは地域の人やOB・OG など、多くの人からの支援が必要とされる
全国にその名を轟かす船橋市で唯一の市立高校
MF●この度は野球部の甲子園出場、おめでとうございます!
津田さん●ありがとうございます。野球部の甲子園出場は15年ぶりとなります。野球部以外にも千葉や関東を勝ち抜いて今夏インターハイ(全国高校総体)に出場している多くの部活動があります。サッカー、男子バスケットボール、女子バレーボール、陸上競技、体操、水泳部です。自校の生徒が大舞台で活躍している姿を応援できるのは幸せです。
MF●スポーツだけでなく、吹奏楽部やダンス部も全国大会に出場されていますね。
津田さん●はい、吹奏楽部の活動は映画化(「20歳のソウル」)もされ、全国的に大きな話題になっています。また、商業科の生徒は英語スピーチコンテストで全国大会に出場しますし、スポーツクライミングで日本代表としてワールドカップに出場している生徒もいます。ただ、改めて感じているのは、通常の学校生活の雰囲気の良さや、生徒と先生との近い距離感、明るい雰囲気など、改めてこれは本校の「宝」のひとつであると感じました。本校は、普通科、商業科、体育科と学科が3つありますが、どの学科の子も「市船に○○をしに来た」という明確な目的を持っている生徒が多く、ワクワク感にあふれています。
市立だからこそのメリットとデメリット
MF●船橋市内唯一の市立となると、県立校との違いってあるのでしょうか?
津田さん●県立ですと千葉県にある126校の中の1つですが、船橋市で1校ですから市や市教育委員会との距離を近く感じます。松戸市長さんも「市船は船橋の誇り」と仰ってくださっています。
MF●地域での連携などはありますか?
津田さん●市の校長会などで市内の小中学校の先生方とお会いできる機会もあり、特に市内中学校には今年度から「イチフナ掲示板」を置いてもらい、情報発信にご協力いただいています。船橋市内の中学生には優先入試制度もあるんですよ。
ほかにはサッカー部員が地域の子どもたちにサッカーを教える出前授業などの実施、商業科の生徒が地元の農産物などを使って商品開発するプロジェクトも進行中です。
MF●設備面ではどうでしょう?体操部が使う第三体育館はオリンピック選手の練習場としても使われたほど立派ですが、ほかはいかがですか?津田さん●それを各部に聞いたら、いくらでも要望が出ます(笑)。大きなところを挙げるとすれば、グラウンドの問題でしょうか。本校には各部が一度に活動できるほどの敷地がないため、陸上競技部は夏見の運動公園へ、サッカー部は法典公園(グラスポ)やタカスポ(高瀬町)にバスで移動して練習しています。資金面もそうですが、いろいろな制約があるなか、各部顧問が知恵を絞って制約と闘いながら、素晴らしい結果を出しているんです。それが「市船の誇り」でもあると思います。
MF●そうだったんですね。しかし甲子園出場となれば、何百人と移動するのに、さらに移動費や宿泊費もかかりますね?
津田さん●今、そこが緊急事態でして…。公式試合に出場する場合、通常は市の補助金などの公費で賄うのですが、甲子園となると額が膨らみ、市の協力や学校の力だけでは不足するため、この度「市立船橋高校スポーツ振興募金」を立ち上げました。地域のみなさまからもご寄付いただけるとありがたいです。そして、船橋のみなさんにいつまでも「市船は船橋の誇り」と思っていただける学校であり続けたいと思っています。
MF●公立強豪校ならではのご苦労がたくさんあることを改めて知りました。これからも市船のみなさんのご活躍を楽しみにしています。お忙しいなかありがとうございました。
市船校舎には数々の懸垂幕・横断幕が掲げられている
7月28日、甲子園出場を決めた市船野球部(写真提供:市船)
「市船スポーツ振興募金」についてはこちらに詳細を記載しています
※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
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