地元の誇り!
船橋のなし
~梨農家に密着取材!おいしい梨は農家さんの努力の結晶~
今年も間もなく到来する、梨の季節。「夏」と聞いて、船橋市民が連想するもののひとつに「梨」があがる人も多いのではないでしょうか。今年は、船橋の梨を生み出す生産者さんたちの畑に訪れ、おいしい梨を届けるまでの裏側を見せてもらいました。梨をもっと知れば、もっとおいしくなるに違いない!
すごいぞ!「船橋のなし」
千葉県の日本梨は、栽培面積・収穫量・産出額ともに全国1位となっています。果実の成る面積を指す「結果樹面積」は千葉県全体で1,480ヘクタールあり、県内では消費者も多い東葛飾地域に産地が多いことが特徴です。そのうち、船橋市の結果樹面積は千葉県内で4位を誇ります。(「ちば旬鮮図鑑」より)
さらに、千葉県一おいしい梨を決める「千葉なし味自慢コンテスト」では、特別賞1位の「農林水産大臣賞」を、船橋市内の梨農家さんが過去5回も受賞。そんなおいしい梨を育てる技術を市内農家同士で共有しあい、おいしい梨を生み出すための意識向上、技術向上を目指し、船橋市内の梨農家さんたちが集って研究会なども開いているんです。(詳しくは10ページ)
また、私たち消費者にとってうれしいのが、市内にある108軒の梨農家さんのうち、80軒の農家さんが直売所を設けていること。直売所ではシーズンになると、農家さん家族や地域の人が販売のお手伝いをし、もぎたての梨が店頭に並ぶだけでなく、珍しい品種の梨も購入できるチャンスも。
さらには、地上降臨10周年を迎えた梨の妖精「ふなっしー」も「船橋のなし」と長年コラボを続けています。毎年デザインが変わる「船橋のなし」のふなっしー梨箱、直売所で手に入れられる2キロ用の「梨袋」など、船橋ならではのアイテムも。
「船橋のなし」が生まれる産地の夏、「梨」は最も熱いアイテムなのです!
オリジナル 5kg 箱
オリジナル 3kg 手提げ箱
※3kg手提げ箱の取扱いは各直売所に確認してね!
ふなっしーがデザインされたオリジナル梨箱は2種類、直売所だけで入れてもらえるかわいいビニール袋も必見!
※画像はイメージです
オリジナル梨袋
●「船橋のなし」で自然災害被災者の支援を
ふなっしーは「船橋のなし」PRに際して、ふなっしー箱、ふなっしー梨袋、チラシなどの著作権料を、大規模な自然災害が発生した場合、被災者に対する義援金の受付を行っている「国内義援金」として寄付します。
船橋市民なら、これだけは知っておきたい 梨知識
なしの種類&食べられる季節
出荷時期:7月下旬~ 8月下旬
昭和34 年に品種登録された品種。甘味が強く、豊かな風味が特徴。果肉は緻密でやわらかい。日持ちは、室温で5日程度。
出荷時期:8月下旬~ 9月中旬
昭和47 年に登録された品種。「幸水」よりもやや大ぶりで、糖度が高く、多汁でジューシー。酸味と甘みのバランスが絶妙で、濃厚な味が楽しめます。一方、「蜜症」という生理障害が出やすい品種でもあります。
出荷時期:9月中旬~ 10月上旬
昭和2年に命名された品種。ずっしりした重みのある大型品種。通常流通しているもので1個約500gあり、船橋市で開催している「なし大玉コンテスト」では、2kg以上のものが出品されたこともあるほど。肉質はやや粗いが、柔らかくて甘みも強く、香気にも富む高品質な品種。日持ちも良く、冷蔵保存なら1ヶ月以上持ちます。見栄えもいいので、贈答用にぴったり。
出荷時期:9月上旬~ 9月下旬
上記の「幸水」「豊水」「新高」を掛け合わせた品種で、平成13 年に登録された比較的新しい品種。果肉は柔らかく果汁もたっぷりで、糖度が高く酸味が少ないのが特徴。日持ちは、室温で2 週間ほど。
出荷時期:9月上旬~ 9月下旬
梨の品種「新興」に「幸水」を交配して育成された系統。果実の色は青っぽく、食べ頃になると豊かなかおりがします。大果の品種で、大きいものだと1kg以上あるものも。果肉はやや硬く、肉質は粗いですが、上品な甘みも特徴です。収穫適期が短く、日持ちが短いので、主に直売所で販売されています。
梨農家さんの数々の努力
梨農家さんが忙しいのは梨の収穫時期だけ…、なんてことはまさか思っていないと思いますが、梨の生育のため、農家さんは収穫時期以外にもさまざまな準備、仕込みをしているのです。農家さんたちの数々の努力をぜひ知って、梨を味わいましょう!
船橋のなしの裏側
私たち「MyFuna」市民ライターは、農家さんの畑に訪れ、消費者という立場では知ることができないさまざまな作業を見せていただく機会があります。今年は、そんな農家さんの日々の努力を、みなさんにもお届けします!
手作り花粉を使った受粉作業 4月9日
梨の花は、毎年、桜の見ごろが終わる時期になると満開を迎え、船橋市内の梨農家では手作業による花粉交配作業がピークを迎えます。
雌しべの状態は午前中のほうがいいとされるため、満開を迎えて晴れた日の午前中に短い時間で一斉に交配作業をします。そのため人手が必要で「親族だけでなく、隣りの店のパートさんたちもこの時期だけ手伝ってもらっている」と話すのは「船芳園」の三代目園主·加納芳光さん。
また今年は週末に重なったため「子育て世代のママたちが今年は参加できないケースも多くて、急遽知人に声をかけ、手伝いを募った」とも。その結果、同園では2日間にわたって約15人の地域の人が交配作業に関わりました。
取材協力
船芳園(船橋市二和東2-6-1)
来年以降の収穫に備えて緑枝(りょくし)管理 6月29日
訪れたのは船橋市金堀町の鈴果園さん。こちらでは約20種類の梨を栽培しています。梨園を管理する鈴木明道さんは「この時期は枝を立てたり、切ったり、引いたりしています」と話します。
下の写真で横に伸びて実がなっている枝には、過去に枝を引いて紐で縛った後が見られますね。紐が今年のよりも膨らんで太くなっています。
梨は一つの枝に花芽が付いて実がなるのが3年から7、8年。若い枝が伸びるこの時期に来年以降に良い実がなる枝を選び、予備枝(よびし)として成長できるようにしています。今年の収穫だけでなく、将来を考えての作業なのです。
鈴木さんは2丁のハサミを使って、目にもとまらぬ早さで余分な枝を切り、来年以降のための枝を紐で棚に結んでいきます。
この時期、緑枝管理で摘果もしていきます(本摘果)。枝にハサミを入れるのは7月初め位まで。その後は一気に実が成長するそうです!楽しみですね。
取材協力
鈴果園(直売所なし。オンラインショップ(https://suzukaen.net)あり)
幸水など、気温が高くなり成長が早まる 7月2日
大穴にある「大長園」で、梨が順調に大きさを増しています。4月から5月にかけての天候不順で、成長が少し遅れていましたが、夏の暑さを受けて成長が早まってきました。
梨は日光にたっぷりと当てて、健康な土で育てることが基本。樹間をしっかり取って育てます。
園主·齋藤将博さんは「豚ふん堆肥を使っていたが、土に力を付けるために競走馬の馬ふん堆肥に切り替えました。植物性有機物が多くて土壌改良に最適です。ドーピング検査も厳しいので抗生物質の使用についても安心できます」とこだわりを話します。
「園主を父親から引き継いで2年。直売でお客さんと接すると、おいしいと言っていただけることもあり嬉しい」と話す齋藤さん。この夏は直売店に足を運んでみてはいかがでしょうか。
取材協力
大長園(船橋市大穴北1-8)
健康と環境へ配慮 植草果樹園の防虫管理 7月12日
木下街道沿いにある植草果樹園に伺いました。同園では、植草学さんが代表を務めお父様と2人で作業をしています。
何やら木に白い袋が付いています。2種類のカブリダニを白い袋に入れておくことで、防除を怠ると多発するカンザワハダニ、ナミハダニを食べてくれます。
「IPMという考え方を取り入れています」と植草さん。
IPMとは、IntegratedPestManagement(インテグレイテッドペストマネジメント)の略で総合的に有害生物を管理すること。害虫を完全に排除するのではなく、状況に見合った防除対策をしています。
この時期になると、10日で1cmほど大きくなっていくそうです。
植草さんは「今年は梅雨明けも早く、たくさん太陽の光を浴びた梨は甘い。楽しみにしててください」と話します。
取材協力
植草果実園(船橋市藤原3-2-30)
まいふなライターの感想
鈴果園さんの農園では数年先の梨の収穫を見据えた作業をしつつ、将来を見据えた畑作りも進められ、家族中心の農作業からスタッフを揃え効率的に収益をあげる会社のような農園がイメージできました。ひょっとしたらロボットが畑作業する日が来るかもしれません。梨農家のイメージがかわる未来も遠くないのではと感じました。
牧 典子
植草果樹園さんの取材では、梨ができるまでに必要な作業だけではなく状況を観察し判断していくことが必要だと教えていただきました。梨一つ一つに愛情込めて育てることで私たちがおいしく食べることができるんだなと改めて感じました。消費者の私たちが美味しく食べることで、梨農家さんの活力になればいいなと思います。
松本萌
馬ふん堆肥に切り替えて強い土を作っておいしい梨に繋げたり、皮の強さで袋掛けを検討もする。運送の効率化と経費節減の為、東京市場への共同出荷も実現。病気対応や、新品種開発、農家経営についても、地域の農家仲間や農協、農業センターなどと情報交換や勉強会を続ける。工夫と思いの詰まった「船橋のなし」を早く食べたい。
渡辺サミー
現在もまいふなライターが梨農家さんを訪問中。最新の梨情報はブログをチェック!
https://funanashi.myfuna.net/
100 を超える梨農家がある船橋市。そのうち約80軒が直売に対応しているというのは、私たち消費者にとっては嬉しい限りです。店舗によってはオリジナルの箱を作っている店舗もあれば、地区の組合で作った梨箱を用意している店舗も。さらには、毎年人気の「ふなっしー」デザインの箱を扱う店舗もありますよ。
マップに示した市内5つの地区は、梨農家さんが多いエリア。各農家さんの紹介、場所の詳細マップは「船橋のなし」サイトで閲覧できます。https://funanashi.myfuna.net/
直売所はこんな感じ!
午前中の訪問がおすすめ。午後にはその日の販売分の梨が売り切れてしまっていることも
「船橋市民だけど、直売所って行ったことがない」。そんな方のために、直売所の雰囲気をお見せしましょう!
シーズンオフは直売所のシャッターが閉まっている場所も多いのですが、シーズンインすると直売所には梨農家さんの家族・親族がお手伝いしながら、梨の注文を受ける様子が見られます。繁忙期には、ゆっくりご飯を食べる時間もないほどなのだとか。それでも長い年月をかけて育てたおいしい梨を届けたい!という思いを、直に感じられるのが直売所です。
中には畑で採れた野菜を一緒に販売する園や、ジャムやアイスなど、オリジナルの梨加工品を販売している園、スーパーなどへの流通はできないけど直売だけで売る珍しい品種を販売する園もありますよ。
船橋限定 梨の妖精「ふなっしー」デザインの「船橋のなし」パッケージ
約 5kg 箱
毎年人気の「ふなっしー」デザインパッケージ。最高品質の「船橋のなし」を詰めてお届けします。地方発送ももちろんできるので、遠方に住む大切な人へ、より船橋らしさをお届けするのにも喜ばれていますよ。5kg箱の購入は下記リストのほか、「ランドローム三咲店・夏見店」、「船橋 丸あ商店」(東武百貨店地下)、東武百貨店船橋店「船橋東武の梨ギフト」、「船橋のなし」専用サイトで注文できます。
約3kgの手提げ箱
手土産にもぴったり♪ 3kg手提げ箱もあるよ!取り扱い店舗もあるので問い合わせてみてね!
※「船橋 丸あ商店」(東武百貨店地下)でも扱いあり
約2kg用梨袋
梨を入れるための専用ビニール袋。これにもふなっしーバージョンがあるんです! 船橋市ならではの梨袋ですね。
※リストのほか、「船橋 丸あ商店」(東武百貨店地下)、ランドローム三咲、夏見店でも扱いあり
ふなっしー梨箱入り「船橋のなし」(5 キロ)はWeb サイトでも購入できます。
https://funanashi.myfuna.net/
9月ごろから季節限定で登場するのが
梨のコラボ商品
季節限定商品の「船橋のなしマカロン」(1個240円)/ Patisserie JUGON(パティスリー・ジュゴン、船橋市咲が丘)
船橋市民のお楽しみのもうひとつが、梨を使ったスイーツなど、夏を過ぎてもまだまだ楽しめる梨を使った商品。今年も新たな加工品が登場する店舗があるかも?! 昨年の秋に登場した梨スイーツは、2021 年10 月号のMyFuna 誌面をご参考に。こちらから閲覧できます。
ここでも買える!
「船橋東武梨フェス」
東武百貨店1 階コンコース特設会場で梨の即売、予約受付が今年も行われる予定!
★第1弾:8月3日(水)~7日(日)
「幸水梨」即売、「幸水梨」「豊水梨」「新高梨」予約受付 ※「幸水梨」の予約は8月5日まで
★第2弾:8月31日(水)~9月4日(日)
「豊水梨」即売、「新高梨」「かおり梨」「あきづき梨」予約受付 ※「あきづき梨」の予約は 9 月1 日まで ※天候や生育状況により、予約受付期間・発送時期・イベント内容等が変更となる場合があります。予約は限定数がなくなり次第受付終了
※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください