12/28(日)東邦大生と船橋大神宮の取り組みが「自然共生サイト」認定
船橋市内では初
東邦大学理学部生命圏環境科学科の有志学生が中心となって船橋大神宮(意富比神社。船橋市宮本5-2-1)と取り組んできた調査が、環境省などが認定する「自然共生サイト」に船橋市内で初となる認定を受けたことが分かった。
この認定は環境省をはじめ農林水産省、国土交通省が連携して実施する「自然共生サイト」制度によるもので、地域の自然環境や生物多様性の価値が認められた場所に対して付与される。生物多様性国家戦略の目標「ネイチャーポジティブ」や「30by30(※2030年までに陸と海の30%を健全な生態系として保全する)」達成に向けた取り組みの一環となる。
調査は当時、同大学理学研究科環境科学科の宮崎いつ歌さんが中心となって、2023年から約1年かけて行った。宮崎さんは巫女として8年間同社に勤めた経験から自然環境の豊かさ、多様な生態系について興味を持ち、同科設置の「生命圏・フューチャープロジェクト」での研究テーマとして取り扱うことを提案したという。
宮崎さんが声をかけたメンバー25人が参加し、植物、水質・水生生物、鳥類、昆虫類など分野ごとに細かく調査し報告書にまとめ上げた。「当時まだ大学1年のメンバーもたくさんいたので、メンバーのグループ分けや取りまとめの方向性などの共有など苦労したこともあった」と振り返る宮崎さん。報告書の作成に関しては柴田裕希准教授に相談しながら進めたという。
宮崎さんらは、1年以上にわたり植物や昆虫、鳥類、水生生物など多角的な調査を実施し、その成果を基に申請を行った。調査では希少な動植物の生育が確認されるなど、豊かな自然が維持されていることが分かっている。
学生ら自らが作成した調査結果を紹介するパンフレットも4種類用意し、船橋大神宮社務所で配布している。船橋大神宮の千葉由美子さんは「細かいデータや書類も必要で、認定まで大変だったと思う。パンフレットもできて、他の神社の方も興味を持っている。身近な自然学習の場として小学生や中学・高校の生物部の学生などにも活用してもらえればうれしい」と話した。
また「境内に入った瞬間に自然を感じてもらえるような場所であり続けたいし、神社の自然を発信していきたい」とも続けた。
宮崎さんは「アマナやイヌノフグリなど、珍しい種もあって驚いた。都市化が進んでいる中、大規模な自然が残っている貴重な場所。日常の中で自然に触れられるこの場所を利用してほしいし知ってほしい」と呼びかけた。
9月16日に認定され、9月30日には砂防会館(東京都千代田区)で認定式が行われた。
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