2023年01月01日 配信

2023年の最初の一撞きが響く中山法華経寺

1/1(日)中山法華経寺で先着1000人による除夜の鐘

昨年を上回る人出でにぎわう

 中山法華経寺(市川市中山2-10-1)で12月31日から1月1日にかけ、先着1000人によって除夜の鐘がつき鳴らされ、一年の始まりを祝った。

 同寺では「先着1000人が除夜の鐘を撞(つ)ける」と呼びかけており、12月31日になると鐘楼に向かって長蛇の列ができるのが恒例となっている。この日も22時頃から列ができ、気温2度という寒さだったが23時前には長い列ができていた。「最後尾」の看板を持った警備担当者は「昨年よりも人が多いですね」と話した。

 23時45分に僧侶らが入場し、鐘を囲むように立ち並び、祈祷を始めた。厳かな空気の中で、最初の10人ほどが梵鐘(ぼんしょう)を打ち鳴らす橦木(しゅもく)の下に集合。その後、その橦木に取り付けられた綱を手に取り、0時までのカウントダウンが始まると、最初の一打が打ち鳴らされた。

 「ゴーン」という重い響きが広がると、境内に集まった人たちから「おめでとう」「今年もよろしく」などの言葉が交わされ、数千人に膨らんだ人たちの声が「うぉー」という歓声となった。

 2打目以降は、法華経寺振興協賛会の人たちが音頭を取って10人前後のグループが入れ替わりながら打鐘を続け、108回を撞き終えるまで1000人以上が参加できるようになっている。

 0時を過ぎると初詣の祈願をする「祖師堂」への入口が開かれ、参拝客はゆっくりと前に進んだ。国の重要文化財になっている「法華経寺祖師堂」は現在修復工事中で、2023年11月の完成予定。そのため、入り口が少し狭く人の流れも緩やかになり、お堂の中では静かに祈る姿が目立った。

 参拝後の70代女性は「家族が健康になってくれればいい」と話し、高校生のグループは「私たちは今年受験だから」「この仲が続くといいな」と話した。「頭がよくなりますように」という小さな子どもも。

 0時30分頃になると、参拝の列は境内から参道に並んだ露店の間を抜け「仁王門」の近くまで伸びていた。参道の「ギャラリー下総黒門」で甘酒を販売していた店員は「いつもは有機野菜を売っていますが、今日はてんさい糖の甘酒です。3時くらいまで開けるつもり。がんばれるかな」と話した。

 JR線や京成線の電車は終日運行で、到着のたびに参拝客の流れができている様子が見られた。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 工事中の「祖師堂」で参拝する様子

  • 早くから多くの人が(仁王門付近)

  • 長い参拝客の列

  • 甘酒を販売する「ギャラリー下総黒門」

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