2022年10月11日 配信

963factoryを稼働させた黒川さん

10/11(火)日の出に飲食店向けテストキッチン「963factory」

世界一のクラムチャウダー製造技術を活かしラーメン963が開業

 船橋市内で本店を開業して14年になる「ラーメン963」が10月1日、自社製品のクラムチャウダーなどの加工所を兼ねたテストキッチン「963factory」(船橋市日の出1-2-2、TEL047-460-9933)を稼働させた。

 同社のオーナーは黒川裕士さん。本町通り沿いに「ラーメン963」(本町2-27-20、TEL047-498-9006)、京成船橋駅前にアジア料理専門店「mae963」(本町1-8-29、TEL047-404-9496)、伊豆諸島の式根島に「島cafe963」(東京都新島村式根島344-5、TEL04992-7-0961)などの飲食店事業を展開。かつて「ura963」としてパクチー専門店だった場所を現在はケータリングと完全予約制のレストランとして業転、さらに今回飲食店の居抜き店舗を活用して「963factory」を稼働させた。

 これまでの飲食店経営の経験をつかってコロナ前にケータリング事業を立ち上げたが、コロナ禍で外食需要が激減、飲食店経営と並行してケータリングの需要もほぼゼロに。コロナ禍は通販及びイベントや催事でのクラムチャウダー販売に注力した。この際、自社商品の開発を進め餃子、ラーメン、鍋のもと、マーボ豆腐のもとなども次々と商品化。大量調理のノウハウを確立した。

 販売ルートもコロナ禍で拡大させた。ケータリング事業では幕張メッセや東京ドーム、後楽園球場などのコンサートやイベント関連を中心に受注。催事販売や通販では東武百貨店などの催事、都内を中心としたイベント、ふるさと納税など多岐にわたっている。現在、視野に入れているのは各地の道の駅の販売ルートだという。

 通販や冷凍販売などの需要が拡大する中で飲食店が通販や催事に対応するために必要な機材をコロナ関連助成金を活用し導入、真空パック包装機や急速冷凍機「ブラストチラー」、対流熱調理を得意とする「コンベクションオーブン」、冷凍庫、充填機などを購入し、今回の加工所兼テストキッチン開設に至った。既に、餃子握り機や製麺機も発注済みだという。

 こうしたレシピ開発から調理までを963熟練のスタッフが行い、充填やパッケージング、包装、発送などの軽作業を障がい者の就労支援作業所と連携しする仕組みもこの2年間で構築してきた。

 また、レシピ開発(テストキッチン)と少量からのOEM製造などといった新商品開発に加え黒川さん所属の経営者団体と連携してパッケージデザイン、ブランディング、ECサイト構築、WEBサイト制作、SNSを中心としたマーケティングまで幅広く手掛ける事が出来るようになった。さらに、メンバーの行政書士法人と連携して会社開設などの登記にも関わる事ができるという。

 「振り返ってみると、コロナで色々な事業が促進した気がします。コロナ関連の助成金を多く活用させてもらって10年使える設備を導入できたことで飲食店以外の柱を作る事が出来たので結果としてコロナはいい方向に転んだと思う」と、黒川さん。「地産地消の中で食品ロスを少しでも減らしたい。こうした取り組みの中で就労支援制度も活用していき新たな雇用も生み出していくつもりです」とも。

 同加工所は注文次第で稼働時間を変動。もちろん、注文次第で定休日も変動する。OEMやテストキッチンの依頼は、TEL047-460-9933(黒川)。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • コロナ禍に始めた自販機事業も稼働準備体制に

  • 真空パック包装機も完備

  • 飲食店だった店舗を居抜きで加工所に

この記事を書いた人

山﨑健太朗

山﨑健太朗

船橋のタウン誌MyFuna、ネットニュースMyFunaねっと、船橋経済新聞を立上げ、現在は千葉県内全域のローカルニュース編集者と連携する「ちばごと」編集部を立ち上げています。主婦と高齢者をライターに育成し地域から日本を元気にする仕組み作りを目指しています。
  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • Youtube
  • TikTok
  • Webサイト
スポンサードリンク

記事の場所