2022年06月27日 配信

講座のワークショップの様子

6/27(月)「女性のための市民防災力アップ講座」初開催

女性の視点で防災について学ぶ

 船橋市職員研修所(船橋市湊町2-6-10)で6月26日、「女性のための市民防災力アップ講座」第1回が開催され、市内在住または在勤の女性20人が参加した。

 令和4年度女性の地域防災力向上事業の一環として行われ、主催は船橋市、運営団体は船橋SLネットワーク。平成26年度に防災女性モニター制度が設置され、市では子育て防災手帳の作成や避難所運営マニュアルの提言などの検討を行ってきたが、より発展的に展開していくことを目的として、講座を開催することになったという。

 同市の危機管理課課長の安藤達也さんは「災害時の女性のニーズやリスクへの対応を高めるためにも、皆さんに学んでいただくと同時に、行政では思いつかないような意見をもらえればうれしい」とあいさつをした。船橋SLネットワーク代表の小澤周司さんは「災害が起こった場合、お互いに助け合うことが大事。まずは個々の防災力を高め、地域、職場に根差した活動になるように、また女性の視点によって地域防災力の向上を目指したい」と話した。

 講座は約1カ月に1回開催され全部で7回。すべての回に参加できる市内在住、在勤の女性を募集し、定員の20人はあっという間に埋まったという。

 講座の前半は「船橋SLネットワーク」によるワークショップを交えながらの講座、後半は各回外部から講師を招き、後援会を行う。「船橋SLネットワーク」は、災害救援ボランティア講座を履修し認定されたセーフティーリーダー(通称:SL)による船橋、習志野、鎌ケ谷などで活動する団体。町会や行政などで防災講座や訓練などを企画、運営している。

 今回は「防災は日ごろから」というテーマで講座が行われた。「まず低く、頭も守り、動かない」という3つの安全行動を行う「シェイクアウト訓練」を最初に全員で行った。「机の下にもぐる場合は、机の脚を持たないと、机と一緒に揺れてしまうので危険」とのアドバイスがあった。また、災害が発生した場合、無理に帰宅するのは危険なので、帰宅困難者支援施設がどこにあるかをチェックしておくことも大事との話もあった。

 その後、各グループで避難する場合に必要な持ち物について意見を出し合った。備えは「外出用」、「避難用」、「在宅備蓄品」の3種類と職場などに置いておく「置きリュック」があるといいとの説明に、参加者たちは大きく頷いていた。

 後半は、「防災に女性参画を」をテーマとして、特定非営利活動法人「イコールネット仙台」の宗片恵美子さんを講師に招き、講演会が行われた。

 北本町在住の参加女性は「町会のない地区に住んでいるので、災害に備えて自分で知識を学びたいと思い参加しました。知っている内容もありましたが改めて聞くとやはり勉強になります。地域の防災のために少しでも役に立てれば」と感想を話した。

 「あっという間に募集定員が埋まり、防災意識の高い女性が多いと感じました。2回ほど、公開講座も開催する予定なので、広くみなさんに参加してもらえれば」と同課の上野原拓史さん。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 船橋SLネットワークのメンバー

  • シェイクアウト訓練の様子

  • 熱心にワークショップに取り組む参加者ら

  • 講演会講師の宗片恵美子さん

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