2022年03月07日 配信

代表の齋藤良祐さん(後列左)、田原さん(前列左)、山士家さん(前列右)とスタッフの皆さん

3/5(土)滝不動駅前に放課後等デイサービス「パレット」

肢体不自由の子どもも受け入れ一人一人にあったサービスを

 新京成線・滝不動駅前に肢体不自由の子ども向けのサービスを提供する放課後等デイサービス「パレット」が2021年10月1日にオープンし、開業から5カ月がたった。

 代表の齋藤良祐さんが福祉の業界に入ったのは約10年前。それまでは営業職など福祉とは関係のない業種についていたが、自身にも肢体不自由の娘がいることもあり福祉の世界に飛び込んだという。齋藤さんは「まずは介護のことを知るために老人ホームなどで経験を積みました」と話す。その後、放課後等デイサービスを行う施設に入り、昨年10月に独立。

 「肢体不自由のお子さんを受け入れられる放課後等デイサービスは、バリアフリーや介助スタッフが入れるだけのスペースの確保など、設備面でクリアしなければならない部分が多く、船橋市内では、知的障がいのお子さんを受け入れ可能な放課後等デイサービスが約50件あるのに対して、肢体不自由児を受け入れられるのは約20件とまだ少ないのが現状です。独立するなら、そういったお子さんが笑顔で過ごせる場所を増やしたかった」と話す。

 約23坪の室内には子どもたちがストレスなく過ごせるように開放的な空間になっている。1人1人にあった個別の療育を行う同所では、専門職員による機能訓練や日々の日常生活動作の維持向上、可動域を生かしたさまざまなトレーニングを行う。

 子どもたちがゲームのように遊びながら検査を受けられるデジタル認知テスト「脳内バランサーキッズ」を用いて認知機能の検査も行い、発達の特性や偏りに合わせた支援も行う。

 「検査では、認知機能の数値化とグラフ化で発達指数と発達年齢がわかります。お子さんの学習の特性を知ることで、対応策も考えます。また、日々の日常生活の中で保護者の方やスタッフが必要な支援のアドバイスもできるようにしていきます」と話すのは、スタッフの田原さん。

 支援の中には音や映像など体を動かすプログラムも取り入れ、身体の状況に合わせた遊びを通じて触れあい、自分の力で表現する力も伸ばしていくという。外出行事なども行う予定で「可能な限り新しい刺激や体験を子どもたちに届けたい」と齋藤さん。もの作りが得意というスタッフの山士家さんは「お子さんだけでなく、保護者の方にも向けたワークショップなど提供したい」と話す。

 また、「障がいのある・なしに関係なく、誰でも気軽に子育てに関する相談を受け入れられる場所にしたい」という思いから、午前中など利用者がいない時間帯は地域の人のコミュニティースペースにしていく予定とも。

 「高齢者の介護は『本人がどうしたいか』という希望にそってケアプランを作りますが、子どもたちの場合は『保護者の方がどんな支援を必要としているか』という部分が、支援内の大半を占めると思っています。どうしたら保護者の方の気持ちを穏やかにしつつ、子どもたちに合った支援を行っていけるか、都度話し合いながら進めていきたい」と齋藤さん。

 営業時間は放課後=13時30分~17時30分、学校休日(長期休暇など)=10時~16時。土日定休。学校まで送り迎えをする送迎サービスもある。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 室内の様子

  • 映画上映もできる大画面のスクリーン

  • バリアフリーのトイレ

この記事を書いた人

小林夢生

小林夢生

MyFuna編集部所属、ママ向け情報誌「Mamachi」の編集長。中学1年生(女)と小学校1年生(男)のママです。
ママが“元気”に“楽しく”子育てできる街づくりを目指しています!ハンドメイドマルシェをはじめ、各種イベント企画・運営も行っています。木曜日は「市場カフェ」で終日カフェスタッフもやってます。
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