2022年01月27日 配信

イチゴの手入れをする齊藤さん

1/27(木)イチゴ栽培へ切り替えた船橋・三咲の農家「ななちゃんのいちご畑」で初出荷

「夫婦で長く農業を続けられるように」

 船橋市三咲で100年以上前から続く農家が今期、農園名を「ななちゃんのいちご畑」(船橋市三咲、 TEL 090-1860-4390)と改め、現在、同園で初めてとなるイチゴの出荷時期を迎えている。

 齊藤啓行さん(37)は16年前に就農。代々続く農家の4代目で、これまでは両親とともに大根、ニンジンなどの露地野菜の栽培を行ってきた。しかし、2021年春からイチゴ栽培中心に切り替えた。

 「高齢になり農業をするのが大変になってきている両親を見て、自分たち夫婦が年をとっても続けられるよう、体に負担の少ない農業を模索していた。父には反対されたが妻は『私もがんばる』と応援してくれている」と話す。

 農園名「ななちゃんのいちご畑」は妻・奈菜さんの名前から。「齊藤姓はこのあたりに多いこともあり、親しみやすい名前にしたかった」と啓行さん。奈菜さんは「最初は心配だったが、夫は始めたらまっしぐらでここまできた」と振り返る。

 農業経験はあるものの、イチゴ栽培は初めてだったという齊藤さん。そのため「太田いちご園」(市川市国府台)をはじめ、高校時代の同級生で同じようにイチゴ栽培に切り換えた農家、若手農家の集まりである「船橋4Hクラブ」(船橋市農業青少年クラブ)の仲間、「農業センター」(船橋市金堀町522-1)などにも教えを乞い、「みなさんに背中を押してもらった」と啓行さんは話す。

 同園でのイチゴ栽培は3連棟のビニールハウス(約300坪)を使用。現在は「よつぼし」「かおり野」「紅ほっぺ」「やよいひめ」の4種類を栽培している。「安心でおいしいイチゴ」を目指す同農園は、極力化学農薬は使わず、害虫を食べる天敵、微生物や天然成分の農薬を使用する。

 プランターは約110cmの高さに設置した高設栽培としている。「今は朝5時頃からヘッドライトをつけて苗の手入れをしている。初めは不安だったけれど人と人のつながりに助けられてきた。失敗もあり夢でうなされることもあるが、全部自分で決めてやってきたので毎日が楽しい。食べた人の『おいしい』の一言が何よりうれしい」と希望に満ち溢れている。

 現在、出荷先は「リブレ京成 高根台店」(船橋市高根台1-2-1エポカ高根台)、「マックスバリュ」 習志野台店・東習志野店・新船橋店と全4店。

 同農園横の直売所(三咲6-14-12、TEL 090-1860-4390)では、その日に収穫したイチゴを1パック750円(300g)で販売。営業時間は10時~15時。ただし、商品がなくなり次第閉店、月曜定休。だが、生産状況により休みとなることもある。駐車場は3台まで駐車可能。

 同園ホームページでは2月初旬からイチゴのネット販売開始を目指し、現在、準備を進めている。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 粒が大きめで甘味が強い「やよいひめ」

  • 四つ星級の味覚を意味する「よつぼし」

  • 直売所の右奥には苺のビニールハウスが並ぶ

  • 「紅ほっぺ」(左)と「かおり野」のパック

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