2021年11月07日 配信

「気軽にきてほしい」と店舗入り口に立つ山本美由喜さん

11/7(日)週末限定ランチとフリマの古民家「もったいない亭」

ケアマネが運営する昭和レトロな憩いの場

 閑静な住宅街の一角に土日だけ開くランチとフリマの店「もったいない亭」(船橋市古和釜町788-70、TEL 090-3683-5375)がオープンして、まもなく2年になる。

 2020年1月にオープン、店主の山本美由喜さん(64)が手作りランチを提供し、リサイクル品のフリーマーケットも行っている。

 築45年の一軒家で昭和レトロな室内は、レストランとは一味違った家庭的で懐かしい雰囲気が漂う。目の前の森を眺めながら食事ができ、来店者には「緑がきれいで別荘に来たみたい」「料理がおいしかった」「のんびりできて気兼ねなくしゃべれた」と評判がよいという。

 山本さんは平日はケアマネージャーとして鎌ヶ谷市の施設で訪問介護や在宅介護支援などの仕事をしているが、土日は和食を中心とした野菜が多い家庭的な食事(650円)を提供している。メニューは1種類で「内容はその日のお楽しみ」と山本さん。苦手な食材がある場合は変更にも応じる。飲み物はコーヒー、お茶(以上350円)など。

 店舗面積は約30坪。1階にある2間続きの和室には4人掛けのテーブルが3卓、隣の和室には4人掛けの掘りごたつがある。2階の1室はフリマ用の日用品などが並ぶ。

 山本さんは来店者からの介護の相談にのることもある。約20年間介護職に携わってきて「高齢者は孤独。話す場が必要」と感じてきたという。また「食はみんなに必要なこと。それに食べた人も、作った人も元気になれる」と話す。料理好きで自称「おせっかい」な山本さんは、「いつか料理を出して、フリマのできる場所を開きたかった」と振り返る。

「物を見て選ぶフリマは高齢者にとって脳トレにもなり、そこから会話も生まれるリクレーションのひとつ。ほとんどの物が100円で女性服に人気がある」と山本さん。介護施設などに出張フリマに行くこともあるという。リサイクル品はいただきものだけで買取りはしていない。山本さんは「不用品は使えるものでも捨ててしまえばごみとなる。もったいないので欲しい方に使ってもらえれば」とも。

 山本さんは大分県佐伯市の屋形島出身で高校卒業までこの地で過ごした。都内などで勤めたが結婚を機に船橋市に移り住んだ。ランチには故郷の料理が並ぶことも。運営は山本さん一人で行っているが「職場の仲間や地域の知り合いなどの力を借りてここまでやってこられた。ケアマネとしての能力を生かせて、周りの人が楽しめ役に立てればうれしい。この場を自由に使ってほしい」とも。

 先月から月に1~2回の英会話教室も始まった。貸し切りでクリスマス会なども行われる予定だ。「市内には空き家が増えているので、こういう場所があちこちにできるといいのにと思う。今後は認知症カフェ、子ども食堂、料理教室なども考えている」と山本さん。

 営業時間は土曜・日曜の11時~17時。インスタグラムで情報を発信中(@meiyouxishanben)。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 森の近くで夏は冷房がいらないほど

  • 昭和レトロな部屋

  • 掘りごたつのある部屋

  • 2階の部屋にはリサイクル品がたくさん。

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