2021年09月19日 配信

木工で鶴をモチーフにした優勝トロフィーを手に笑顔の千葉君

9/19(日)船橋市内小学6年生がけん玉の世界チャンピオンに

大会史上最年少・最高得点で初優勝

 船橋市出身、市内在住、塚田小学校6年生の千葉靖仁(やすひと)くん(12歳)が、8月21日・22日に開催されたけん玉の世界大会「WOODONE Kendama World Cup Hatsukaichi 2021 Online」に出場し大会史上最年少、大会史上最高得点で初優勝し世界チャンピオンの座に輝いた。

 同大会は木工の町、広島県廿日市(はつかいち)市で2014年から開催されてきた大会。しかし昨年からは新型コロナウイルスの影響でオンライン参加、生配信での開催となった。大会には今年、オンラインで702人が参加。そのうち63人はアジア、北米、ヨーロッパなど海外からの参加だったという。年齢は2歳から88歳までと幅広い。

 「去年は決勝まで進めず悔しい思いをした。今年は絶対チャンピオンになりたかった。うれしい!」と笑顔があふれる千葉くん。大会までに試合用のけん玉を2カ月かけてプレイしやすいように手になじませて調整し、「気持ちを本番までに高めることも大変だった」という。

 同大会のルールは自分でトリック(技)を選択し、制限時間内にそれに挑戦するが、難易度の高いトリックほど高得点が得られる。千葉くんはオンラインで北本町の自宅から参加し、準決勝で1位に8点差で2位という成績で決勝へ進出した。「自宅でもめっちゃ緊張した」と千葉くんは振り返る。決勝では2,131点と大会史上最高得点を叩き出し、大会史上最年少で優勝を手に入れた。優勝トロフィーが授与され、通常時の大会会場である廿日市市役所に展示している巨大けん玉の台座には代々のチャンピオンに並んで千葉くんの名前が刻まれてる。

 千葉くんのけん玉との出会いは6歳の誕生日プレゼントに親戚からけん玉をもらったのがきっかけ。それまでは、当時流行っていたアニメのおもちゃなどで遊んでいたという。「けん玉にDVDがついていて、それを見ながら技を練習しているうちに夢中になった」と話す。父の浩靖さんは「子どもにはゲームばかりしてほしくなかった。息子がけん玉を選んだのがうれしくて応援してあげようと一緒に練習を始め、技の習得を競い合ったけどあっという間に抜かれてしまった」とほほ笑む。

 プロのデュオプレーヤー「ず~まだんけ」やアメリカのDave Mateo(故人)に憧れ、千葉くんは練習に励み、その腕はメキメキと上達したという。数々の大会で入賞、優勝をし、「けん玉検定」では最高レベルの「2021マスター1級」を取得している。

 現在はデンマークのけん玉ブランド「KROM  JP」(クロムジャパン)の日本チームに所属。「YASU」の名前でプロとして活躍している。今年6月には池袋で行われた「第1回フリースタイルカルチャーミックスバトル」(異種フリースタイルスポーツのバトル)で「KROM JP」の「EASY」(「ず~まだんけ」の一人)と出場し、チームバトル部門で初代王者に輝いた。「フリースタイル」とはDJのビートに合わせて即興でストリートダンスの要素を取り入れた競技で技の高さとかっこ良さを競うジャンル。今は12月のフリースタイル世界選手権「Catch & Flow」(会場:東京都渋谷区)での優勝を目指している。

 千葉くんは「けん玉の大会や練習会、個人のインスタグラム(@yasu_hc)を通して世界中にたくさんの友達ができた」という。「けん玉は言葉が通じなくても一緒に遊ぶだけですぐ仲良くなれる。でも今は新型コロナウイルスの影響で遠くの友達に会えないのが寂しい」とも。「けん玉は楽しくて、友達ができて最高のスポーツ」と千葉くんは胸を張る。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 2カ月かけて手になじむように「育てた」大会用「KROM」のけん玉

  • 好きな技は「股下キャッチ」

  • けん玉ごと高く上げる技も

  • お手玉のような技「ジャグル」

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