2021年07月14日 配信

鈴木さん親子。「粒すけ」の水田で

7/14(水)船橋初! 市内農家が千葉の新種米「粒すけ」を本格栽培

「船橋産の米を味わってほしい」 

 市内農家の「鈴果園」(船橋市金堀町)は、千葉県が開発して昨年デビューした新種「粒すけ」の本格栽培を始め、現在、成育2年目を迎えている。並行して、同園で取れた「粒すけ」を真空パックにし「船橋産 粒すけ」のパック販売も今年から始めている。

 「鈴果園」は米と梨を栽培している農家。鈴木正さん(66)と息子の明道さん(35)が中心となって、家族で営んでいる農家だ。正さんによると、300年以上前から続く農家だという。船橋市内では現在数少ない稲作を正さんが、梨の栽培は明道さんが中心となって行っている。

 現在水田では千葉県が13年かけて開発した新品種「粒すけ」のほか、「コシヒカリ」を各約3ヘクタールで栽培している。「『粒すけ』と『コシヒカリ』は稲の植え方や茎の高さが違い、機械の操作や肥料のやり方も違う。なので手間がかかるのは確か。水田は水の管理や雑草、害虫の駆除も欠かせない」と正さん。

 千葉県は有数の米どころで東日本一の早場米の産地だが、収穫期に台風や長雨の被害に遭うことが多いことから、「粒すけ」は稲の茎が短く、稲穂が倒れにくいように開発されている。

 明道さんは「『粒すけ』は大粒で、甘味とほど良い粘り気がありふっくらとしている。冷めてもべたつかず、あらゆる料理に合い、家庭用にも向いている」と話す。

 「せっかくの千葉県の新品種なので栽培に挑戦し、船橋産の『粒すけ』を知ってもらいたいと思い、オリジナルのラベルを作りました」とも。同園で栽培する「粒すけ」は他の米と同様、主にJA全農に出荷しているが、地元スーパーの地場野菜コーナーにも商品を納めている。ラベルには「船橋産」の文字が入っている。 

 スーパーに置く米は、園内で精米し、1㎏の真空パックにした後、「Max Valu(マックスバリュ)習志野台店」(船橋市習志野台5-39-1)の地場野菜コーナーに出荷し、販売している。収穫は8月下旬から9月上旬となり、新米も順次店頭に並ぶ予定。

 「小分けにして真空パックにすることにより、手に取りやすく、味比べもできる。パックのままだと6カ月くらいは酸化しないので、備蓄米にもなる」と明道さん。将来的にはオンラインショップでの販売を検討している。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 「船橋産 粒すけ」の1㎏真空パック

  • 幼穂を確認する正さん

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