2021年06月26日 配信

同社が開発した大型バス用バイザーを手に持つ工場長・大島一信さん

6/26(土)「コスモスバス」が市内企業「白水プラスチック工業」と大型観光バス用バイザーを開発

雨天時でも利用者の「窓開け」ニーズに応えて

 市内に本社がある「コスモスバス」(本社:船橋市小室町3006、TEL047-457-8888)が、雨天時でも大型観光バスの窓開け換気を可能にする「バス用ウインドバイザー」を市内企業と共同設計し、今年5月から自社バスに装着しているだけでなく、現在では協力企業が販売を開始している。

 鮮やかなピンク色のバスで知られる「コスモスバス」は、1997(平成9)年に市内小室町出身の故・米井博文さんが設立。創業当初は小室町内を拠点としていたが、バスの台数も増えたため、現在では印西市武西に営業所を構えている。

 一般貸切旅客自動車運送業を事業とし、企業従業員の送迎、印西市の市立学校・幼稚園などのほか、船橋市内の私立高校といった学生送迎バス運行に加え、千葉ジェッツふなばしのオフィシャルパートナーとして選手やスタッフの移動時には同社のバスが利用されるなどしてきた。

 昨年、新型コロナウイルスが流行しはじめてからは、同社でも、運転士保護のビニールカーテンの設置やオゾン発生装置(オーニット製)の取り付け、消毒など、さまざまな感染症対策を実施。契約先の幼稚園や小学校などからは「窓を開けたままの状態で配車してほしい」との依頼が相次いだという。

 同社代表の米井文学(ふみのり)さんは「バスは外気循環で換気が可能だが、実際に窓が開いた状態で目に見えた換気がしてあるほうが利用者としては換気されている実感がある。しかし、雨天時に窓を開けると、雨が吹き込んでしまいカーテンがびしょびしょに濡れてしまう」と話す。

 そこで米井さんは「雨をしのぎながら窓開けをするために、まずは車のサンルーフ用バイザーを片っ端から購入した。すると中型バスにぴったり装着できるバイザーがあったので、まずはそれを購入し弊社中型バスに取り付けた。しかし大型バスの窓の大きさに合うものは、どれを試しても納得するものがなかった。それならば作ってみようかと思っていたところ、船橋市商工会議所の方が来社され「ビジネスマッチングサイト」を教えてもらい、市内企業のプラスチックメーカーである『白水プラスチック工業』さんを紹介していただき、開発にいたった」と経緯を話す。

 白水(はくすい)プラスチック工業(本社:船橋市宮本)は1956(昭和31)年創業のプラスチックメーカー。医療器材の生産をはじめ、さまざまなプラスチック製品の成形や組立加工を行っている。「せっかく作るならば、バスの見栄えを損ねない、かっこいいものを」というコスモスバスの意向のもと、昨秋から開発・設計を開始。金型から共同で設計し、完成した大型バス用バイザーは、現在コスモスバスの大型バス約30台に装着している。

 材質はポリカーボネート製。洗車機によるテストで強度も確認済みだという。装着に関しては強力な両面テープで車両を傷めずに装着ができるほか、ビス止めも対応可。対応車種はJバス、三菱ふそう(MS96・MS06、一部非対応車種あり)。

 注文・販売に関してはコスモスバスと取引のあるバス関連会社に委託している。注文は、富士サンケイトレード(千葉県四街道市長岡、TEL 043-421-2868)、はとバスエージェンシー(東京都大田区、TEL 03-3298-5573)、太平興業(東京都千代田区、TEL 03-3287-1686)、​市岡(愛知県名古屋市、TEL052-261-5431)、ジャパン・トゥエンティワン(愛知県豊橋市、TEL 0532-66-0021)で受け付ける。注文は1ケース単位で受け、1ケースの枚数は1~5枚。1枚あたり7700円(税込)で販売、送料は1ケースにつき2200円(税込)。

関連サイト:http://kosumosu-bus.co.jp/index.html

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 市内の2社共同で設計した大型バス用のバイザー。車種別で3タイプ用意する

  • 裏面には強力な両面テープが予め付いている

  • バイザーを装着した状態。雨天でも約12センチ窓を開けることが可能となる

  • 印西の営業所に並ぶコスモスバス

この記事を書いた人

yumiko_mikami

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MyFuna編集長のミカミです。子育て中の主婦ですが、MyFunaを通し、自分が住む街を知ることの大切さに気づかせてもらっています。
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