2021年06月24日 配信

店主の田鎖暁子さん

6/24(木)高根木戸駅近くに「コミュニティカフェあいりす」

「近所の親戚の家」のような居場所づくりを

 「コミュニティカフェあいりす」(船橋市習志野台1-11-4、TEL 070-1183-1817)が6月15日、新京成線高根木戸駅近くにオープンした。

 店主は同駅近くの「ファミリークリニック」(船橋市習志野台1-11-4)でソーシャルワーカーとして働く田鎖(たぐさり)暁子さん。田鎖さんは飯山満小、飯山満中学校の出身。同院では訪問診療の依頼を受け、医師と患者との架け橋として働いている。さまざまな背景を持つ人が「近所の親戚の家」に行くような感覚で気軽に来て話ができる場所を提供したいと、同院での勤務と並行して店をオープンした。駅や団地、大型スーパーも近いことから、買い物帰りなどにも寄りやすいと考え、現在の場所を選んだという。

 1人で食事をする高齢者や、両親が共働きで1人で夕飯を食べている子どもなども、同所では人と接しながら食事ができる。「1人で食べるご飯より、人がいるところで食べるご飯の方がおいしいですよね」と田鎖さん。

 また、田鎖さんは病院で働いてきた経験から、「家族が亡くなって悲しんでいる人などが、思いを吐き出せる場にもなれば」と話す。「カフェを土台にいろいろなことをしていきたい」とも。踏み込んだ話もできるよう、半個室の部屋も用意している。

 店名の「あいりす」は、「友情」「信頼」「伝達」などのアイリスの花言葉が、コミュニケーションを大切にするという店のコンセプトと一致したことから名付けたという。店内にはカウンター4席、2人掛けテーブル3卓が並ぶ。店にはオストメイト対応トイレや子どものおむつ交換台も設置している。

 メニューは日替わり定食(500円)や知り合いの店から仕入れたパン(150円~300円)、コーヒー(300円)などのほか、肉や魚を使わない菜食膳(1,000円)も用意する。また、とろみをつけて介護食として提供するなど、必要に応じてさまざまに対応する。定食や菜食膳は田鎖さん自身が毎日違うおかずを数種類作り、来店客が自分で選ぶ形式。いずれは地域の食材も扱っていきたいという。

 介護食を提供することについて、「患者さんの以前の様子を聞くと、週に1度家族と外食するのが楽しみだったという人も多いんです。ここで家族と外食するという楽しみを思い出してもらえればうれしいです」と田鎖さん。また、同店では地域限定で弁当の配達も行う。田鎖さんは「あまり家から出られない人も、自宅で弁当を食べたことをきっかけに『次は店に行く』という目標を持ってくれるとうれしい」と話す。

 週1回ほど手伝いに来るという田鎖さんの娘・莉紗さんは、「誰でも来やすいアットホームな場所にしたい」と話す。スタッフの安達柚衣さんは、「田鎖さんは地域の役に立ついろいろなことをやっていて、とても尊敬しています。そういう人と働けたらと思い、ここで勤務しています」と話す。

 営業時間は火曜~土曜の10時~21時。弁当の配達は前日までの予約で、毎週月曜から金曜まで行っている。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 日替わり定食

  • 店舗入り口

  • 半個室の席

  • 感染症対策の取られたテーブル

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