5/16(日)奈良養鶏園が船橋産の小松菜・人参を使用した卵「船橋たまご」を販売開始
発売初日から連日売り切れに
馬込町にある養鶏園「奈良養鶏園」(船橋市馬込町1161、TEL047-438-5489)が5月1日、船橋産の人参・小松菜を餌に配合して育った鶏の卵「船橋たまご」の販売開始した。
同園は船橋市で1943(昭和18)年に創業し、こだわりのたまごを作る老舗の養鶏場である。薬剤や抗生物質は使用しておらず、厳選した飼料を使用し、環境を整えた鶏舎で新鮮で安全な鶏卵を生産している。2017年8月には、個人養鶏場では珍しい農場HACCP(※)を取得した認証農場である。
新商品「船橋たまご」は6個入り1パック500円(税込)。同園の奈良育子さんは「人参・小松菜は船橋市の特産野菜であるが廃棄されてしまう量も多く、地元の農家に貢献できなる良い方法はないかと養鶏園職員で話し合ったのが商品開発のきっかけ」と話す。「長年この地で畜産をやらせてもらえるのは、住民の人の理解もあってのこと。地元船橋に貢献できる卵を作りたかった」とも。
仕入れた人参と小松菜は細かく切って天日干しで野菜を乾燥させ、専用の機械で粉砕して粉にしたものを鶏の餌に混ぜている。同園の鶏の餌は、もともとメーカーの配合飼料に頼らずに、鶏たちの調子や季節等を考慮しながら、遺伝子組み換えをしていないトウモロコシをメインにアスタキサンチン・ガーリック・酢・四国産の塩などを混ぜて配合した自家配合飼料を使用して鶏を飼育。
育子さんは「従来の餌に船橋産の人参・小松菜をプラスしたことで鶏の健康面にも良い影響があったのか、今まで約70%だった産卵率が80~90%に上昇しました。黄身の赤みも従来の卵より増しており、お菓子に使用すると赤味が綺麗に出るという理由から、お菓子屋さんからお問合せもいただいています」と話す。
発売日初日から連日「船橋たまご」は完売が続いているという。「あまりに反響が大きいので、地元の農家さんと協力して卵の生産量を増やし、イベントなどで船橋たまごを販売し、船橋を盛り立てていきたい」と笑顔を見せる育子さん。
同商品は、船橋市のふるさと納税返礼品にも選ばれている。
営業時間は9時~18時。水曜定休。
※HACCPとはHazard Analysis and Critical Control Pointの略で「危害分析重要管理点」と訳され、通称ハサップと呼ばれている。HACCPは米国で1960年代に始まり、食品の原材料生産、加工、流通、販売、消費に至るまでのすべての過程について、工程ごとにHA(危害分析)を行い、危害を防止するCCP(重要管理点)を定め、CCPの管理基準を継続監視することにより、危害の発生を未然に防ぐものである。
現在では米国、カナダ、オーストラリアやEU諸国においては食品の一部にHACCPが義務化されており、国連と世界保健機構がその採用を推奨し、世界的な広がりを見せている。
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