2021年03月16日 配信

左は浅野大義さん本人

3/16(火)市船吹奏楽部での実話に基づいた「20歳のソウル」映画化決定

高橋健一先生役に俳優・佐藤浩一さん

 市立船橋高校(船橋市市場4-5-1、以下、市船)の吹奏楽部員だった浅野大義さんと、市船吹奏楽部の絆が生んだ奇跡をたどった原作「20 歳のソウル奇跡の告別式、一日だけのブラスバンド」が映画化され、2022年に全国ロードショーになる。

 市船には「市船 soul」という応援曲がある。運動部の試合中にこの楽曲が流れると、試合の流れが変わり、勢いがつくことから「ソウルが流れると点が入る!」「市船のチャンステーマ」などと言われ、市船を勝利へ導く神応援曲としてTwitter上で話題になった。

 この楽曲を作曲したのが、市船吹奏学部卒業生で、癌を患い20歳という若さで人生に幕を下ろした浅野大義さんだった。吹奏楽部員だった当時、野球部を応援する曲を作りたいと「市船 soul」を作曲。その楽曲は、運動部員たち、共に青春を過ごした吹奏楽部の仲間たちを勇気づけ、さらには病にかかった浅野さん自身にも生きる力を与えた曲になったという。

 そして、「市船 soul」の作曲を一番近くで見守り、浅野さんの青春に大きな影響を与えたのが吹奏楽部顧問の高橋健一先生だった。浅野さんは高校を卒業後、高橋先生のような教師を志し、音楽大学へ進学していた。

 高橋先生は浅野さんの告別式で「大義のために演奏しよう」と声を掛け、164人もの市船吹奏楽部OBにより「市船 soul」を演奏し、浅野さんを送り出したという。

 原作である「20歳のソウル」の著者は、作家・脚本家・演出家の中井由梨子さん。2017 年、朝日新聞の記事をきっかけに、大義さんの関係者へ取材を行い、2018(平成30)年に著作を出版。中井さんは「浅野大義、という音楽好きの青年が 20 歳の若さで亡くなった。 その事実の中に、想像もできないような奇跡が、たくさんの人々の絆が、あふれ出す想いがあります。短くても力強く生ききる、命の輝きを感じてください。 誰もが共感できる、明日への勇気となるような映画です」とコメント。

 メガホンは演出家・プロデューサーとして活躍した秋山純さんが取る。「新聞で大義くんの記事を読みました。彼の生きた証を多くの人に知ってもらいたい。その想いは、たくさんの仲間、素晴らしい俳優陣へと縁をつなぎ、映画として実を結びました。大義くんが我々を選んでくれたのだと信じています」とコメントしている。

 主人公・浅野大義さんを演じるのは、2021年ネクストブレイク俳優と呼び声が高い神尾楓珠さん。大義さんの恩師・高橋健一先生を演じるのは、昨年俳優生活40周年を迎え、これまで100本以上の映画に出演してきた俳優、佐藤浩市さん。両者共に市船吹奏楽部の演奏を見学し、神尾さんはスクリーンで大義さんの人生を生きる上での役作りに反映、佐藤さんは、初の吹奏楽部顧問を演じる上で、実際に高橋先生から指揮法を学んだという。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
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  • 神尾楓珠さん(左)と佐藤浩市さん。 YOSAKOI ソーラン祭りの衣装にて

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