2021年02月15日 配信

2/15(月)市川市妙典にシェアスペース「gate.」

女性起業家の稲村さんが「人と人とをつなぐ場」として開業

 市川市妙典地区に人と人とをつなぐ場として昨年12月開設されたシェアスペース「gate.(ゲート)」(市川市塩焼4-1-23、TEL047-718-6086)が緊急事態宣言下で、地域内での存在感を増している。

 同所の由来は、「人と人とをつなげるきっかけ」「自分の新しい道につながる」「WEBやITの入口」や、市川市にありながら江戸川よりも東京寄りにあるという立地から「市川の北と南をつなげる」などのイメージから「つながるわたしが始まるところ」というキャッチフレーズからこの名前にしたという。

 建物は、約10坪で間取りは変形の3LDK。床が土間になっているリビングスペースは道路に面した壁面全てが窓になり外光を取り込みすがすがしく、通りかかる人たちに同所での活動をPRできるようになっているという。

 コワーキングスペースやレンタルスペース・イベントスペースとして多用途に活用する土間とつながる「和室(6帖)」には縁側が作られ、和室に居ながら土間の利用者と気軽に会話ができるように設計されている。和室の隣が飲食店営業の許可を持っている「キッチン」。2階には会議などで利用する「和室(6帖)」と会員制シェアオフィス兼コワーキングスペースの「洋室(約6帖)」がある。

 運営するのは、コミュニティマネージャーでオーナーでもある稲村絵美里さん(38)。稲村さんは、静岡県伊東市出身。学生時代は放送部や写真部で活躍。管理栄養士を目指して鎌倉の短大に進学したが、デザインに興味を持ち退学。中目黒のデザイン専門学校に入学し直しデザインを学んだ。しかし、ここで子宝に恵まれたため退学し入籍した。

 しばらくの間、子育てに専念していたが夫の実家・山形県に移住する事に。22才でファミリーレストランにパートに出るようになったが「将来社長になりたい」と考えていた稲村さんは、24才になる頃には生命保険会社の営業職に。数々の社長に会い、話を聞く内に営業成績も向上とともに外資系の生命保険会社に転職した。

 営業を身に付け収入を安定させた稲村さんは活躍の場を求めて2人の子どもを抱えたまま離婚。知人の不動産会社オーナーに見込まれ営業やマーケティングの仕事を手伝うようになった。その後、子ども達の入学と卒業のタイミングに合わせて再度転職。都内のIT企業を選び、通勤便利な市川市の妙典地区に住むようになった。

 IT企業ではコワーキングスペースを利用したりテレワークの働き方なども経験。2019年、担当していた仕事の節目に合わせ退職・独立を果たした。現在は、IT企業のクライアントを数件担当。テレワークでの仕事がほとんどなので地元市川市の街づくりにも深く関わっている。

 市川市で活躍する街づくり仲間で立ち上げたNPO「フリースタイル市川」開設にも携わり、副代表理事も務めている。これまで経験してきた不動産やIT業界、テレワークなどの働き方などの経験から「皆が集まれる場所」として「gate.」の構想が浮かんだ。開設のための費用はクラウドファンディングを活用、街づくりの仲間たちの協力で152人から172万7000円が集まった。

 多くの人に応援してもらい、関わってもらった事で実現した「gate.」。今後は、駐輪場のスペースにキッチンカーの出店や各種のイベントに活用していこうと模索中だ。「妙典(みょうでん)」という地名をローマ字で書くと「MYODEN(マイ・オデン)」になることから「おでんパーティー」なども計画しているという。そのほか、フードバンクなどの活動では「野菜や食材の受け渡し場所にも使えたら」と構想は留まるところを知らない。

 営業時間は、10時~18時。土日祝定休。※ただし、イベントなどで貸し切りの場合は土日祝でも利用可能。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

この記事を書いた人

山﨑健太朗

山﨑健太朗

船橋のタウン誌MyFuna、ネットニュースMyFunaねっと、船橋経済新聞を立上げ、現在は千葉県内全域のローカルニュース編集者と連携する「ちばごと」編集部を立ち上げています。主婦と高齢者をライターに育成し地域から日本を元気にする仕組み作りを目指しています。
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