2021年01月25日 配信

1/25(月)船橋市場の仲卸事業者が個人宅への宅配サービス「お魚屋さんの玉手箱」

魚市場での長年の経験を活かして

 船橋市地方卸売市場内の仲卸事業者「アーストレーディング」(船橋市市場1-8-1、TEL047-489-5830)が売り出している「お魚屋さんの玉手箱」がSNSを中心に話題になっている。

 同商品は、通常の店頭価格で一つずつ購入した場合は5000円以上するという水産物が、消費税・送料込みで3500円で購入できるという個人宅向けの宅配セット。

 同社の代表・路川博章さんは、マグロの仲卸事業者として都内の市場で20年以上のキャリアを持っているベテランの仲卸事業者。同社の設立こそ2018年と最近のことだが、「市場では早朝から出勤して昼夜逆転の生活が当たり前。これでは良い人材を採用できない」と、これまでの「市場」での仲卸事業者経験から「市場」の概念を覆す方法での人材確保と事業展開で業容を拡大している。

 通常の仲卸事業者のように多品種を扱うのではなく商品はオリジナルの8品に絞る。既存の仲卸事業者のようにその日の朝仕入れた鮮魚を捌いて店頭に並べるのではなく、注文を受けて発送する方法に切り替える働き方を改革を実施した。さらに、ブロックのような塊で販売する「柵売り」がメインになるマグロなども刺身のようにスライスして販売。

 切り身の魚も現場での調理手間を省く事、プロの味を堪能してもらう事を目的に、味付け調理まで済ませ「盛り付けるだけ」の状態にして真空パックの状態で販売する。すぐに現場で使えるように仕入れた商品に市場の工房でひと手間を加えてオリジナル商品化をすすめている。

 「セントラルキッチンで調理したものでも飲食の現場で素人が解凍するとおいしさが半減する事がある。プロが解凍するだけでも全然違う。市場で調理して盛り付けるだけの状態にして商品提供する方が店側の教育費や人権費なども削減できる」と路川社長は同社の戦略について話す。

 このプロ向けの発想転換を一般消費者の食卓向けにアレンジし、セットアップしたのが話題になっている「お魚屋さんの玉手箱」だという。「玉手箱」の企画は、事務社員として入社した及川春菜さん(27)が路川さんに提案。チーフとして商品企画から広報まで請け負っているという。

 今回の企画は第6弾。内容は、縞ほっけ、マグロサイコロカット、鮭の切身(甘塩)、明太子(無着色)、いくら醤油漬け、西京漬け、北海道産ボイル水たこ、しじみという8種。

 第1弾、第2弾はいずれも昨年4月のコロナ自粛期間に販売開始、あっというまにいずれも2000セットを売り上げたという。その後、自粛明けにも土用の丑の日に合わせた商品(第3弾)や敬老の日に合わせた商品(第4弾)、年末に合わせた商品(第5弾)と販売をしてきた。いずれもSNSのInstagramでの告知のみ。

 第6弾の販売期間は2月末まで受付ける。商品価格には送料も含まれているが市場の同社店頭での引き渡しの場合は200円割引になる。注文方法は、TEL047-489-5830もしくは、専用WEBサイトから。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • お魚屋さんの玉手箱6弾の商品内容

  • 船橋市場の同社・加工場ではオリジナル商品の購入も可能

この記事を書いた人

山﨑健太朗

山﨑健太朗

船橋のタウン誌MyFuna、ネットニュースMyFunaねっと、船橋経済新聞を立上げ、現在は千葉県内全域のローカルニュース編集者と連携する「ちばごと」編集部を立ち上げています。主婦と高齢者をライターに育成し地域から日本を元気にする仕組み作りを目指しています。
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