2021年01月15日 配信

校内に展示している植草さんが作成したポスターの前で

1/15(金)船橋芝山高校の植草和花さんが日本地理学会秋季学術大会で会長賞

学校周辺の地形をケーキで表現

 千葉県立船橋芝山高校(船橋市芝山7-39-1、TEL047-463-5331)の植草和花さん(2年)が昨年10月から12月にかけてオンラインで開催された日本地理学会2020年秋季学術大会「高校生ポスターセッション」で最高位となる会長賞を受賞したことが昨年12月25日、発表された。

 芝山高校に通う植草さんが今回参加した大会は、2014年から日本地理学会が開催している「高校生ポスターセッション」。高校生が行った地理学に関する研究をポスターにし発表する大会で、通常は会場での開催となるが今回はオンラインでの開催となった。

 植草さんが選んだ研究テーマは「学校周辺の地形 -甘い立体地図を作ろうー」。地理の授業で学校周辺の地形について学んだ際、立体的な地図に興味を持ち、ケーキで表現することに挑戦したという。

 「授業で上野先生が『地図趣味。』(洋泉社)という本を紹介してくださって。そこに等高線ケーキとかが載っていて、これを参考に学校周辺の地形をケーキで作ってみたいと思った」と植草さん。「お菓子作りは結構する。家にお菓子がなかったらちょっと作ろうってすぐ作っちゃいます」とも。

 しかし「実は小学生のころから社会が苦手で。なので地理の補習を受けていたんです」と植草さん。補習を受けるうちに地理に興味を持ち、テストではいつの間にか一番いい点を取っていたのは地理だったと振り返る。

 「1年生の時、地理を担当する上野先生から『生徒地理研究発表大会』というスライドを使って発表し合う場があることを教えてもらい、友達と出てみることにしたんです。地形をテーマにした発表で、大変なことばかりだったけど、やってみたら自分でもこんなことができたのが『すごい!』と思った」と話す。

 「今年はコロナの影響で、文化祭も体育祭もなかった。先生に今回のオンライン大会を紹介してもらって、挑戦してみようと思いました」と植草さん。「お菓子作りは家族にも協力してもらい、17段のケーキは3時間半ほどで完成させました。モノがあって、見た目にも『何これ!すごい!』って思えてもらったほうがいいなと思ってクレープケーキを選びました」とも話す。

 上野先生は「植草さんが『カシミール3D』というアプリをダウンロードし、探した地図をそのアプリに読み込ませるというところまで自分で調べて取り組んだ点は特によくがんばったと思う。植草さんをはじめ、今年の生徒たちはバイタリティに溢れ、前向きに『やってみよう』という姿勢が強い。まさに新指導要領である『主体的・対話的で深い学び』ができる生徒たちだ」と評価した。

 植草さんは「社会が苦手だったのに、興味を持ったことでこんなことが自分でもできた。作品を見た校長先生や教頭先生からも『すごいね』と声をかけていただき、うれしかった。何事も苦手だったとしてもいろいろやってみたほうがいいと思った」と笑顔を見せた。

 なお、上野先生は生徒たちに「自ら学んで探究してほしい」と、こうしたポスターセッションをはじめ「高校生ボランティア・アワード」など、さまざまな機会を生徒に積極的に紹介している。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 芝山高校周辺の地形を表現したクレープケーキ

  • 地理を担当する上野先生ともに。水害対策のポスター(左)は同校2年・山内愛華さんの作品

  • 植草さんの友人・島田さん(右)とは高根台地区のボランティアについてのポスターも作成

この記事を書いた人

yumiko_mikami

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MyFuna編集長のミカミです。子育て中の主婦ですが、MyFunaを通し、自分が住む街を知ることの大切さに気づかせてもらっています。
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