4/21(木)船橋JCの例会で講演「育てたように子は育つ」
船橋グランドホテル会場に松本文化教育長が登壇
船橋市内で活躍する40歳以下の青年経営者らで組織されている街づくり団体「船橋青年会議所(以下、船橋JC)」が、主催する例会で松本文化教育長を講師に招き、教育に特化した講演「育てたように子は育つ」を4月19日、船橋グランドホテル(船橋市本町7-11-1)で行った。
この日の講演は、松本教育長が目標としてきた教育者や経営者、指導者が残した言葉などを紹介し、それに合わせこれまでの教員生活を通じて得てきた経験から具体的な例をあげ、約1時間の講演時間を駆け抜けるように行われた。
松本教育長は、冒頭に自動車部品販売大手のイエローハット創業者で「日本を美しくする会」の立ち上げメンバーでもある鍵山秀三郎さんの「正しく生きる」と題した提言から「謙虚さの大切さ」や「凡事徹底」という鍵山さんの信条にふれた。
「誰にでもできる平凡なことを誰にもできないほど徹底して続けること」の大切さや大変さ、平凡を長期にわたって続けることで「超非凡」に昇華することなどを話した。
次に、教育者で哲学者として知られる森信三さんの「躾の三原則」を資料にあげた。「朝の挨拶をする子に」、その為にはまず親から『おはよう』と爽やかに呼びかける事が大切。
「『ハイ』とはっきり返事の出来る子」、そのために母親が父親から呼びかけられたときに進んで返事をすることが肝心。「席を立ったら椅子をいれ、履物を脱いだら必ず揃える」では、家庭の中で父親が決めたルール(約束)「私の家はこうだ」というものを決めておくことがしつけ躾の基本だと話した。
そして、福沢諭吉が子どもたちに書き記して渡したという「おさだめ七条」を例にあげ、「明治時代に子どもたちに伝えたことだが、現代にも通じるものがある」と話した、「自立心を育てるための10項目」や「詩集たいまつ」(むのたけじ)、「しつけの上手い親、下手な親」(田中澄江) なども資料として参照した。
そのほかに、現役で教鞭をとっていた時代に教室の後部黒板に常に書き記していたという「背骨を太く鍛えよ(以下※1参照)」で始まる人生の心構えについては、「つまずいた時にこそ読んでほしい文章、挫折なくして人は育たたない」と話し紹介した。
最後に、あいだみつおさんの詩「たね(以下※2参照)」を例に挙げ、育てたようにこそは育つ、子どもと一緒にかけがえのない子育てという時間をたくさんの感動体験とともに過ごしてほしい」と約1時間の講演を結んだ。
※1「背骨を太く鍛えよ」
人間がこの世に生まれてくるのは
ただの一回限りだ
人はだれでも失意のときがある
失意のときこそ成長するチャンスだ
得意のときこそ失敗の種をまきやすい
順調のときこそ警戒せよ
逆境のときはしめたと思え
雨の日には雨の日の美しさを
病むときは病時の人生の味を学べ
生きがいを求めるだけが能ではない
病みがいを失敗のしがいを学べ
転んでもただでは起きぬという気持ちが
人を前進させる
※2「たね」
種子さえ
蒔いておけば
いつかかならず
芽が出る
よいたねには
よい芽が
悪い種子には
悪い芽が
忘れたころに
ちゃんと
出てくる
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