2015年07月01日 配信

7/1(水) 船橋総合病院で「パーキンソン病講演会」、非運動症状の早期発見が鍵

日々の生活の様子を医師や家族に伝えることで重症化を防ぐ

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 船橋総合病院(船橋市北本町1-13-1)で6月20日、「パーキンソン病講演会」が開催され、150人以上が参加した。

 主催は船橋地域福祉・介護・医療推進機構(船橋市宮本8-9-2)、講師は船橋総合病院の神経内科部長、星野将隆先生が務め、講演をパーキンソン病について症状などの説明、また早期発見の重要性についてを市民にわかりやすく説明した。

 パーキンソン病とは脳内のドーパミン不足が主たる原因とされる神経変性疾患の一つで、日本では難病(特定疾患)に指定されている。

 パーキンソン病の症状には2つあり、運動症状と非運動症状がある。運動症状とは、手足がふるえる、筋肉が固くなる、動きが遅くなる、体のバランスが悪くなるといった4つの症状が代表的。また、表情が乏しくなったり、声が小さくなったり、屈曲姿勢、小股で突進歩行するのも特徴といわれている。

 非運動症状とは、自立神経系症状(便秘、体温調節障害等)、睡眠障害、(不眠、むずむず脚症候群等)、精神症状(抑うつ、幻覚、妄想等)、認知機能障害(認知症とは異なる症状)などが分類される。

 非運動症状は運動症状と異なり、パーキンソン病と診断することが難しく、本人や家族からの日常生活における行動をヒアリングすることが重要とされていると説明があった。

 パーキンソン病の治療は長期的治療となるため、体調や症状が生活とともに変化することがほとんど。そのため、日々の診察の中で日常生活や体調について、医師と患者、またはその家族と情報を交換することで、その時に合った、医薬品を選定することができ、安定的にそして長期的治療を可能にすることができるとされている。

 「診察時に気軽に日常生活についてお話していただけることで、非運動症状を早期に発見することができ、パーキンソン病の重症化を防ぐことができます」と星野先生。

 講演後には、船橋市委託事業「医療・介護相談サロン」の無料相談会も開催され、相談員として星野先生をはじめ、医師、看護師、ケアマネジャーらが市民の相談に応じ、20人以上の市民が相談を行った。

 参加した船橋市内在住80代のパーキンソン病患者は「日常的な注意点やリハビリについて具体的な内容を知ることができました。日頃から注意して行きたいと思います」と話した。

 千葉県パーキンソン病友の会、船橋地区ブロック代表の久保山安久さんは「日常生活の中で、薬の飲み方や歩き方など、生活の工夫について、しっかりと会員に伝えて行きたいと思います」とも。

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取材:斎藤 校正:

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MyFuna編集部

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