2015年01月24日 配信

1/24(金)板倉病院で透析治療回避の公開講座

医師に詳しく相談できる福祉塾も開催

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 板倉病院(船橋市本町2-10-1 TEL047-431-2662)で1月17日、公益社団法人の船橋地域福祉・介護・医療推進機構による市民公開講座と福祉塾が開催され、「慢性腎臓病にならないために~透析回避に必要なこと~」をテーマに市民公開講座が開催され、市民50人以上が参加した。

 

 阪神淡路地震からちょうど20年目にあたる1月17日、講演に先立って、同医師が当時ボランティアとして透析医療に携わった経験談を話した。透析医療では透析液の確保が不可欠であるが、神戸港の水を真水に浄化し、それを透析液に使用したという経験から、船橋の地の利を活かすことの意義を強調した。

 講演では、最初に慢性腎臓病(CKD; Chronic Kidney Disease)について説明。慢性腎臓病とは蛋白尿、血尿など腎臓の障害を示唆する臨床検査所見が3ヶ月以上にわたって認められる場合または、蛋白尿、血尿などが無くても腎臓の働きが正常の60%未満の状態が続いている場合をさす。

 慢性腎臓病は初期から中期のうちは自覚症状がない。腎臓の働きが45%以上低下し、体内の老廃物を十分排泄できなくなると、全身倦怠、食思不振、息切れ、そう痒などの症状が現れ、透析治療や腎臓移植などの腎代替療法を受けない限り生命の維持が困難となる。

講師を務めた佐中医師は「このような慢性腎臓病は、以前不治の病と言われていましたが、早期発見早期治療を適切に実施することで、寛解または進行抑制も夢では無くなってきています」と強調し実例を示した。

慢性腎臓病の大部分は糖尿病、高血圧、脂質異常、食生活からくる肥満、喫煙、過度の飲酒が直接的な原因あるいは、間接的には悪化進行要因になる。これらは病態や発症に遺伝的な素因が関わっているが、それだけに自己管理、予知が可能な生活習慣に大いに関係しているという。

慢性腎臓病の改善、進行抑制などには、食事療法が基本治療として重要だという。食事療法はそれぞれの患者個別の重症度、合併する様々な病態にあったように質、量に配慮された適切な食事が必要であるため、医師、管理栄養士と相談しつつ、そのことを習慣をづける付けることが求められている。

 「規則正しい生活を送り、定期的に検査、治療を受け、透析にならないようによい習慣を身につけるよう心がけた日々の暮らしが大切」と佐中医師。この日、参加した60代の市民は「早期発見で改善することもあることを知りました。早速検査したいと思います」と感想を語った。

講座終了後の福祉塾では同機構の会員医師による医療相談が行われた。腎臓病の治療に対する疑問や船橋市内の専門医の紹介など、様々な相談について医師が回答した。

  

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記事斉藤 

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MyFuna編集部

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