3/1（金）不動院で無形文化財「大仏追善供養」

東日本大震災犠牲者の供養も合わせて

　不動院（船橋市本町3-4-6）にある石造釈迦如来像で2月28日、市の無形文化財に指定されている行事「大仏追善供養」が行われた。

　江戸時代初期から中期にかけて幕府に魚介を献上する「御菜浦」とされた好漁場だった船橋の海は、近隣の漁師たちとの漁場争いが絶えなかった。

　そして1824年、命がけで船橋の漁場を守り、囚われて牢内で亡くなった2人の漁師と、1746年に津波によって溺死した漁師や住民を供養するために、1825年から毎年2月28日（明治以前は1月28日）に行われている。

　
　行事では、住職による供養のお経が唱えられた後、参加者が釈迦如来の顔や肩に白米の飯を盛り上げるように塗り付けた。これは、牢内で食が乏しかったことを償うためといわれている。先の東日本大震災で津波被害によって亡くなった犠牲者供養の気持ちも込めて儀式が行われた。

　「毎年この行事に参加しているが、その度に先人を偲ぶ思いです。伝統行事を後世に伝えられるように、これからも続けてもらいたいですね」と、本町在住の男性。

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