2020年11月30日 配信

今回の活動では学校を出て、学校脇の道路も整備していった

11/30(月)小室小学校で2つのボランティア団体とPTA合同で校庭の本格整備

地域に根付くボランティア活動に120人以上が参加

 小室小学校(船橋市小室町899)で2つの地域のボランティア団体とPTAが集まって、11月28日、校庭整備を行った。今年8月から続けた本格的な整備により、校庭を取り囲んでいた木々や雑草がなくなり、同校の校庭は見違えるように明るくなった。

 同日校庭に集まったのは、日ごろから同校の整備をしているボランティア団体「小室ファミリー倶楽部」(会長:小倉正二さん)のほか、小室地区を中心として活動しているボランティア団体(代表:岸美隆さん)、小室小PTA(会長:鹿島啓介さん)と小室小教職員などの合計約40人。

 船橋市北部にある小室小学校は、昭和50年代、小室ニュータウンの造成と住宅増加により児童数が急激に増加。これに対応するため、同校は昭和54年に設立された。

 広い校庭が自慢で、校庭には開校時から40年以上成長を続ける大きな木もたくさんある。しかしながら、広い校庭と豊かな自然は、少ない人手では整備を続けるのが困難で、校庭周辺には草木がうっそうと生い茂っていた。

 そのような教育環境を改善するため、2015年から学校支援地域本部事業「小室ファミリー倶楽部」が市の事業として開始され、それ以降、同倶楽部内には環境整備班、園芸班、木工班が学校支援を行ってきた。

 広い校庭対策として、この5年間、小室ファミリー倶楽部が校庭の除草と樹木の伐採に力を入れてきたが、コロナ禍であった今年の夏、新たな動きがあった。

 「小室地区連絡協議会の代表でもある岸美隆さんの『木陰のある校庭を復活させたい』との思いに賛同する造園師の友部さんが雑草除去などを始め、呼び掛けるると、いつの間にかそれに応じて関わる人が増え、その活動が本格的になっていた」と同校の教頭・八木橋さんは振り返る。「校長と私も夏休み期間は週末に毎週来て、作業を手伝いました。大きな木を斬るなど、あまりに本格的で驚きました」と話す。

 岸さんが始めた活動は「小室ファミリー倶楽部」と同じような活動だったため、今回は岸さんが主宰するボランティア団体と一緒に活動することになったという。

 ボランティア団体の「小室ファミリー倶楽部」会長の小倉正二さんは、「5年ほど前からボランティア人員が増えて、組織化もできるようになった。若い世代も多く参加するようになり、学校支援事業で市からの援助も受けて、整備に必要な道具も充実してきている」と話す。

 今回、夏の活動を綴った便り「校庭ボランティア@小室小」によると、夏の活動に参加したのは9日間の活動で延べ122人。「参加者全員が個人ボランティアです。学校や地区連の行事としてではなく、1人ひとりの思いが同じ方向へとつながった結果です」と綴られている。

 もう一つのボランティア団体代表であり、小室地区連絡協議会の代表でもある岸美隆さんは、「スクールガードとしても児童を見守ってきたが、学校との人間関係を保ってもう一歩踏み込めば、活動はさらに活性化する。学校で児童らが必要とするコロナ対策用に、ビニールと園芸用のポールで飛沫を遮るパーテーションを作ったり、換気のために窓を開けるとハチなどの虫が入って授業に支障をきたすということを聞き、手作りの網戸を取り付けたりもした。会員の隠れた技術を生かせば、会員の活動の幅も広がる」と話す。

 これまで校庭の整備作業は各団体で行っていたが、今回の整備がいよいよ終盤を迎え、せっかくなので合同で活動できたらという思いから今回の会が開催されたという。

 岸さんは「学校周囲の柵の外の大きな木は切って取り除いた。校庭内の木も伐採し、見通しが利いて明るくなった」と校庭を見渡す。
 岸さんと共に活動する友部さんと、小室ファミリー倶楽部副会長の下村さん、吉井さんも「いい活動ができてうれしい。若い人が増えて、作業に活気がある。今年はできないが、作業の後の懇親会でもいろいろな世代の意見が出て楽しい」と話した。

 岸さんは「学校を通じての地域のつながりが強く、敬老の日のお祝い、夏祭り、花火、餅つきなど行事も盛んです」とも話す。

 校長の吉田浩一さんは「広い校庭の整備は大変です。地域の方による定期的なボランティアが学校を支えてくれています。運動会などのイベントでは、多数の熱心なボランティアさんがスケジュール感を持って関わってくださり、しっかり組織されているので頼りになっています。児童の教育にも好影響です」と話す。

 同校PTA会長の鹿島啓介さんは、「保護者会の活動だと子どもの成長で活動が終わってしまうが、ここでは地域のボランティアとして定着しているので長く活動が続けられる。協力して楽しみながら作業をしている姿は子どもにも良い教育になるはず」とコメントした。

 小室中学校PTA会長の伊達さんは、「こうした活動も含め、SNSで『小室タイムズ』を発信しています。『身近な街ニュースがタイムリーに流れるので大変役に立つ』と感想をいただいています」と話す。

 近所を散歩していたという徳永洋子さんは、「最近、学校がとてもきれいになった。外からよく見えて散歩が楽しいし、児童の声が気持ちを明るくしてくれます」とほほ笑んだ。

 八木橋教頭先生は「校庭に木陰が復活したおかげで、暑い日でも外で過ごす児童が圧倒的に増えました。高学年も外で過ごす子が増えましたよ」と笑顔を見せる。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 小学校単独での校庭としては船橋で一番の広さを誇る

  • 整備が終えられ、小室公園から校内が見えるようになった

  • 今回の夏からの取り組みがまとめられた便り

  • 木の下には雑草が生い茂っていたが、この通り木陰で過ごすスペースも生まれた

この記事を書いた人

yumiko_mikami

yumiko_mikami

MyFuna編集長のミカミです。子育て中の主婦ですが、MyFunaを通し、自分が住む街を知ることの大切さに気づかせてもらっています。
船橋の魅力をどんどん発信していきます!
  • Facebook
  • Instagram
スポンサードリンク

記事の場所
関連キーワード