2020年11月19日 配信

初のコラボに気合を入れるまぼろし堂店主・やっちゃん

11/19(木)八千代の駄菓子屋まぼろし堂×船橋の駄菓子屋リュウ君の店が初コラボ

出張大道芸&紙芝居で子ども達に笑顔を

 船橋市出身の店主経営する八千代市の駄菓子屋まぼろし堂(八千代市桑橋868-4、TEL080-8823-0923)で11月21日、船橋の駄菓子屋リュウ君の店(船橋市本本町5-11-14、TEL047-422-6002)との初コラボ企画を行う事が分かった。

 まぼろし堂は、オープンしてから丸8年を迎える周辺地域の子どもたちに知られている駄菓子屋。店を切り盛りするのは、「ヤッちゃん」こと村山保子さん(75)。竹藪だった山を1年がかりで切り拓き現在の敷地に造成、今は亡き夫の利夫さんと3人の息子たちが協力して手作りで店舗を作成、少しずつ増築して現在の店舗になっている。

 同店は、地域の子どもたちの間で長く親しまれてきた名店。新型コロナウイルス感染症の感染が始まった頃、店頭でマスクの無料配布を行った事などがメディアの注目を受け全国区に。しかし、3月に入って感染拡大の影響で同28日から営業自粛をしていた。

 世の中全体が自粛ムードになってきた4月28日、「コドモ アツメルナ オミセ シメロ マスクノムダ」と定規をあてて書かれたような機械的な文字の貼り紙が掲示されていた。これに気が付いた村山さんは「心臓がキュッとなった」と大きなショックを受け身の危険を感じ、8月まで活動を休止すること決めた。そうした一連の流れも多くのメディアで報じられ、全国から応援のメッセージや消毒液、マスクなどが届いたという。

 同店を開くきっかけをくれた次男から「くやしいけどこんなことで負けてほしくない」という言葉をもらい、8月1日~10月末までは店頭での「だがし弁当」(550円)の販売を開始。子どもたちが「また戻ってこられるように」との思いを込めて「元気でいてね弁当」と命名、「コドモアツマレ」と、敢えて貼り紙の文字を真似てメッセージを添えた。

 感染症対策として消毒液を活用、子どもたちとの大切なコミュニケーションの場になる「帳場」には次男が自作したアクリル板のシールドを配置した。現金の受け渡しもトレーを介す受渡に変え、イートインの席間にもビニールカーテンを吊り下げた。

 持病で通院している村山さん、「お母さんがコロナに罹ってしまったら終わりなんだから」との次男の心配を背に、感染拡大の状況をにらみながら営業再開日を11月1日に決めた。11月に入って最初の「市教研(しきょうけん)」が18日にやってきた。

 月一回やってくる教職員の研修日「市教研」の日は同店ではビンゴ大会を実施する大切な日だ。「告知もしていない、店が再開したのを知らない子ども達もいるだろう。どれだけの子ども達が来てくれるのか…」不安な気持ちで当日を迎えた。午前中で授業を終えた子ども達は午後になると示し合わしたようにまぼろし堂に集まった。その数約100人。

 声を枯らせてソーシャルディスタンスを呼びかけ、ビンゴの番号を読んだ。「きこえな~い!!」と子ども達がはじけるような笑顔で楽しそうにしていたのを見て涙が溢れてきたという。

 そんな村山さんが仕入れ先の船橋市地方卸売市場内にある駄菓子問屋・山下商店で、駄菓子屋経営仲間の「リュウ君の店」オーナーの松田さんと行き会った。すぐにコラボの話が決まり松田さんは「バナナのたたき売り」の行商人、「ガマの油売り」の大道芸人、「出張紙芝居」のおじさんなどを引き連れて11月21日(土)14時頃から「まぼろし堂」×「リュウ君の店」コラボ企画を実施する。

 営業時間13時~19時頃まで※小学生は17時まで。月・金定休。TEL080-8823-0923。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 市教研のビンゴ大会に集まった子どもたちと親

  • 昔懐かし雰囲気のままのまぼろし堂店内

  • まぼろし堂の村山さん(写真左)とリュウ君の店・松田さん

  • コロナ禍に販売開始した「だがし弁当」

この記事を書いた人

山﨑健太朗

山﨑健太朗

船橋のタウン誌MyFuna、ネットニュースMyFunaねっと、船橋経済新聞を立上げ、現在は千葉県内全域のローカルニュース編集者と連携する「ちばごと」編集部を立ち上げています。主婦と高齢者をライターに育成し地域から日本を元気にする仕組み作りを目指しています。
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