8/26(木)笑う介護士の極意/船橋市老人福祉施設協議会
介護の意味を深く考えてみたことがありますか?
船橋市内の老人福祉施設が協同で介護士又は、介護士を目指す学生向けにきららホールで勉強会を行った。講師に招いたのは日本中で講演に引っ張りだこの袖山卓也氏。
袖山氏の講演は「誰しも介護を受ける立場になる」ということを認識させることから始まった、「認知症や身体障害者になれば即日、運よく70歳を超えるまで介護が必要なくても高齢者になれば介護が必要になる」のだ。だからこそ、介護の仕事はこれから世に必要とされるだろうし、誰でも介護ができる時代になるというのだ。
誰もが介護を受けるようになるというのであれば、「どんな場面も介護士の活躍できる可能性がある。アパレル販売員に介護士がいないのはなぜか?腕に障害のある女性が洋服を買いたい時に『御試着はいかがですか』と介護士なら試着を手伝うことができる。航空会社に介護士がいたら旅行だってできる」と語気を強め介護士についての斬新な見方を語る。
自身の介護士としての経験から「真上、左、右の三箇所だけしか景色がない。そこに第四の景色として僕という人間が登場するようにしたんです」と寝たきりの老人の介護をした経験を語る。「寝たきりだって人間なんだ、きれいな景色だって見たいし、人とふれあいたい」と一人ひとりの人生と向き合うこと、一人ひとりの人格を大切にすることこそが介護の原点だと語るのだ。
また、「現場での介護では、目の前の10人しか幸せにしてあげられない、講演という形であれば聴講してくれた人の先にいる10人の老人を幸せにしてあげられる可能性がある」と講演で介護について語るようになった経緯についても触れた。
終始、介護士という職業の尊さ、その職業に対する誇りについて熱い口調で語る袖山氏の熱い言葉に1時間30分の講演が終わる頃には、多くの聴講者の目に涙が浮かんでいた。介護士として、人間として純粋に人を愛することが介護につながる。ひた向きに仕事に向き合うことの大切さを学ぶことのできた講演は、満員のきららホールに大きな感動を呼んだ。
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