2020年09月20日 配信

「最近、看板を掲げるようになった」というゴマカフェ

9/20(日)津田沼駅~東船橋駅間の住宅街一角に一軒家カフェ「cafeすまいる」

セサミマイスターがいるゴマカフェ

 津田沼駅から東船橋駅方面に抜ける抜け道として使われることが多い住宅街の一角に一軒家カフェの「cafeすまいる」(船橋市前原西4-4-8、TEL047-478-3701)があり、セサミマイスターのいるカフェとして密かな話題になっている。

 同店がオープンしたのは今から8年ほど前。「就労継続支援B型事業」などを営むロンの家福祉会が運営する。当初は、重度の障がいを持った人とその家族らによる有志の活動としてスタート。平成12年にNPO法人格を取得。まだ、周辺が畑だった同所に本部を移設し、隣接するアパートと現在カフェになっている建物の2階部分を福祉作業所として活用している。

 一軒家をそのままカフェとして利用している同店の客席は、10畳ほどのリビングスペースに10席、中庭を見渡せる日当たりのよいサンルームに4席。隣接する和室は子連れ客やワークショップなどの利用で6~10人くらいが着席できる。

 「ゴマカフェランチ」と題したランチメニューは、「豚のしょうが焼き」「金ごまコロッケと黒ごまのからあげ」「お魚さんサバLunch」「ハンバーグ黒ごまソースかけ」「サラダごはん」「黒ごまからあげ」「親子丼」「サラダ玄米めん・ごまダレ」「金つきいわしとさんまの天ぷら」などゴマに縛られない豊富なレパートリーを飽きの来ない家庭的な味付けとお腹いっぱいにさせるボリューム感で600円。ドリンクセットでも850円とリーズナブル。

 ドリンクは、銀座の名店「凛」に同店向けオリジナルブレンドを作成してもらっているコーヒーや、紅茶、ローズヒップゆずティーなどを揃え、いずれも350円。米は、農家から玄米のまま仕入れ、毎日精米して提供。白米と玄米を用意している。

 同カフェの開店には、「障がいというものを地域の人に知ってもらうことで地域で子育てをしていきたい」という思いや、「誰にも相談できないで引きこもってしまっている人たちが少しでも外に出られるきっかけになってくれれば」「障がいだけでなく高齢で体力が衰えている人が外に出ることで体力維持を図れたら」という思いがある。

 営業を開始してしばらくして、「長年引きこもりだった人が食事に来るようになり、いまでは毎日働いている」とか、「近隣マンションの管理人さんが相談にきて、一人暮らしのお年寄りが利用するようになり認知と介護の進行を遅らせられている」などの例が出てきているという。

 「人と同じことをやりたくない。同じエリアで限られた仕事を奪い合うようなことをしたくなかった」と同会・理事長の池田則子さんは同所のオリジナルな展開に至ったきっかけについて話す。

 また、同所では京都の伝統的な胡麻専門会社「ふかほり」と契約して胡麻を突く作業の受託もしているという。池田さんが一人で京都へ講習を受けに行き資格取得。8か月の研修を経て船橋に戻り「ゴママイスター」として一人前になると、次々と職人を育成していき、今年11月には同法人だけで7人目のマイスターが誕生するという。

 同時に「ふかほり」の高級ギフトのラインナップ「IRODORI(いろどり)」シリーズも同所だけのオリジナルランナップを販売しており、各所の百貨店などでも取り扱いがあるという。現在は、船橋市のふるさと納税返礼品にも選ばれており、知名度の高い商品になっている。

 カフェの営業時間は、11時~13時半(ランチ)、~15時(カフェタイム)火~金。月曜、土日定休。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 銀座凛のオリジナルブレンド

  • 住宅街の一角でひっそりとカフェ営業

  • オリジナルのごま商品が並ぶ棚

  • 友人の家に遊びに来たようにリラックスできる客席

この記事を書いた人

山﨑健太朗

山﨑健太朗

船橋のタウン誌MyFuna、ネットニュースMyFunaねっと、船橋経済新聞を立上げ、現在は千葉県内全域のローカルニュース編集者と連携する「ちばごと」編集部を立ち上げています。主婦と高齢者をライターに育成し地域から日本を元気にする仕組み作りを目指しています。
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