2020年08月27日 配信

藤井さん親子

8/27(木)スケボー世界大会で市内のプロスケーターが親子そろって優勝

スケートボード・フリースタイルで藤井さん親子が快挙

 市内在住の藤井裕大(ゆうた、行田中3年)さんと父・雅博さん(48)が7月19日に行われたスケートボード・フリースタイルの世界大会「WORLD Round-Up」で、裕大さんは「プロフェッショナル部門」、雅博さんは「マスターズプロ部門」と親子そろって優勝するという快挙を成し遂げていたことがわかった。

 同大会は世界中からプロとアマチュアのスケーターが集まるフリースタイルスケートボード大会。例年はカナダで開催しているが、今年は新型コロナウイルスの影響で、同大会初となるオンラインによるビデオ審査で実施された。

 大会には22カ国から110人の選手が参加。日本からは23人の選手が参加した。実力や年齢を考慮し分けられた6部門のうち、最高峰とされる「プロフェッショナル部門」で裕大さんは高難易度の技とスピーディな演技を披露し、優勝。昨年まで同大会で3連覇の王者・プロスケーターの山本勇さんを1ポイント差で抑えての優勝だったという。

 裕大さんは「まさか優勝するとは思っていなかったので、メチャクチャうれしかったです。自分がやりたいと思っていた演技ができたのが最高でした」と話す。また、初めてのオンライン大会に試行錯誤を繰り返したとも話す。

 裕大さんは「カナダの現地でのコンテストですと、2分間を2回滑って得点の良い方が採用される方式です。ですがオンライン大会は、撮影動画の投稿を審査する方式なので、何度でも撮り直しが可能でした。なので、最高難易度の技を後半に入れて、ノーミス、かつ納得の演技ができるまで、締め切りぎりぎりまで撮り続けました」とオンライン大会ならではの努力を重ねた。

 また、「映像だと単調に見えがちなので、見ている人を飽きさせないようなバラエティに富んだ技の選択と、スピードの強弱をつけた演技構成を意識しました」とも。

 父・雅博さんは優勝したことについて「クラスはプロクラスから落としての参加でしたが、世界戦での優勝は初めてなので素直にうれしい。ただ、さらにいい演技ができたはずだったので納得の演技で勝ちたかった」と振り返る。

 このコロナ禍の中、練習はいつも通りとはいかなかったとも明かす。「スケボーパークや普段練習していた公園が封鎖されてしまったため、近所の広場でできる範囲で練習していました。ライバルや意識している他のスケーターと一緒に滑れないこともあって、モチベーションを維持するのがなかなか大変でした」と裕大さん。

 コンテスト向けの動画撮影について雅博さんは「年齢的に2分間滑り続けること自体がかなり苦しいので、できるだけ体力を使わずに、できるだけ理想に近い演技ができる構成を考えました。体力を温存しながら、40オーバーではやらないような派手に見える技、オリジナルの技を入れてミスを少なくすることを意識しました」とポイントを明かし、「お互いを撮影しながらだったので、裕大を優先させながら自分も納得できる演技ができるように調整するのが大変でした」と雅博さんはプロスケーターでありながら、父としての背中も見せる。

 そんな雅博さんは、日本フラットランドスケートボード協会(JFSA)の副代表も務め、長年、フリースタイルスケートボードの普及活動やスケートボード業界活性化に注力し、2009年には船橋市内でフリースタイルスケートボード世界選手権を開催したこともある。

 そんな父の姿を見て自然と小学1年生で初めてスケボーに乗り、3年生から本格的に練習を始めた裕大さんは「フリースタイルはオリンピック種目ではなく、まだまだニッチなジャンル。オリンピック種目と同じレベルまでフリースタイルを知ってもらえるように、注目されるフリースタイルスケートボーダーになりたいです」と夢を話す。「受験が終わったらYouTubeで情報発信も始めてみようと思っています」と普及活動にも力を入れていく姿勢を見せる。

 雅博さんは「スケボーといえば、フリースタイルもあることを想像してもらえるようになるまで普及活動を行い、また、今フリースタイルを楽しんでいる人たちがより楽しめる場を作っていきます。そして、まだまだ自分のスキルを維持し、こんなオジサンでも楽しんでできるスケボーがあることを体現していきたい」とさらなる意欲を見せている。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 2017年撮影。当時、行田西小学校6年生だった裕大さんは同大会に日本代表として出場し5位入賞

この記事を書いた人

yumiko_mikami

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MyFuna編集長のミカミです。子育て中の主婦ですが、MyFunaを通し、自分が住む街を知ることの大切さに気づかせてもらっています。
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