2020年08月24日 配信

左が「つるや伊藤」の伊藤吉之助さん、右がイラストレーター・小倉正巳さん

8/24(月)「さざんかさっちゃん像」設立40年の記念手ぬぐい完成

染物店「つるや伊藤」に市内在住イラストレーター小倉さんもコラボ

 船橋駅の待ち合わせスポットとして知られる「さざんかさっちゃん像」の設立40年を記念した手ぬぐいが、染物店「つるや伊藤」(船橋市本町4)の伊藤吉之助さんを主として7月中旬に完成した。

 船橋駅コンコースに建つ「さざんかさっちゃん」のブロンズ像は、1980(昭和55)7月5日に除幕式が行われ、今年で除幕から40年となる。1979(昭和54)年、船橋青年会議所(JC)創立10周年の記念事業「あかるいまちづくり運動」の集大成として「コミュニティファンド(地域基金)=さざんかさっちゃん教育基金」が提唱され、「さざんか募金運動推進協議会」を設立。さっちゃん像はそのシンボル像として建立された。船橋在住の漫画家・牧野圭一さんが「さっちゃん」を考案、東武鉄道、東武百貨店船橋店の協力のもとコンコースに建立された。

 「さざんかさっちゃん教育基金」とは、市民から寄付を募って基金にし「育てよう 美しい心」をテーマに児童の教育と福祉を考え、次世代を担う青少年の健全育成を進めるための公益信託。

 活動が始まった1979(昭和54)年当時は市内各所に5,000個の募金缶を配布・設置し、各種チャリティー事業を展開していた。1983(昭和58)年には集まった1,020万円を信託財産とし、日本でどの地域にも先駆け、同基金の助成事業を開始した。同基金の協議会初代会長は石神昭平さん。石神さんは当時JC理事でもあった。

 石神さんと親しい仲で、創業165年となる染物店「つるや伊藤」の現在の店主・伊藤吉之助さんは、「基金は、市内の障がい児や母子家庭、非行防止対策などへの助成事業、奨学金事業などに使われています。船橋駅のさっちゃんは浄財の受け入れ、募金箱でもあります」と話す。

 今回、この基金活動が40年経ったことと同時に、石神さんが80歳を迎えるにあたり、伊藤さんと石神さんが「記念手ぬぐいを作ってお世話になった方にお礼をし、この運動がさらに発展するように」と考案し、手ぬぐいを制作した。

 手拭いに描くイラストについては「『さざんかさっちゃん』はある程度知られているが、実は弟『福太郎』についてはあまり認知されていない。さらに『福太郎』が建つ海老川の丸山橋には、大御所の漫画家30人が描いたカッパが乗る『ボランティアの船』があることももっと知ってもらえたら」という思いが伊藤さんにあり、今回手ぬぐいデザインを担当することとなった市内在住のイラストレーター・小倉正巳さんと共にデザインを起こした。

 イラストについて伊藤さんは「漫画家・牧野圭一先生の原画・モチーフをもとにして、指揮棒を振る石神に、さっちゃんや福太郎、ボランティアの船がのぼって来たイメージです」と話す。

 「ボランティアの船」やさっちゃん・福太郎像を描き起こした小倉さんは「海老川沿いにこのような像があったのを今回初めて知りました。船橋の魅力って、たくさんありますね」と話し、「この手ぬぐいの染めは、伝統的な染技法『注染(ちゅうせん)染め』。伊藤さんがとことん色にこだわってくださいました」とも話す。伊藤さんは「空には希望を表す『あかね雲』が浮かんでいますよ」と笑顔を見せる。

 なお、同手拭いは非売品となっている。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 丸山橋に建つ、さざんかさっちゃん(右)と福太郎(左)

  • 船橋駅の「さざんかさっちゃん」像

  • 今年3月、現地を確認する小倉さん

  • 伊藤さんからの希望を受け、小倉さんが提案した原案3点

この記事を書いた人

yumiko_mikami

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MyFuna編集長のミカミです。子育て中の主婦ですが、MyFunaを通し、自分が住む街を知ることの大切さに気づかせてもらっています。
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