2020年08月05日 配信

国立科学博物館が公開した、船橋市で発見された隕石の写真

8/5(水)火球由来の隕石が船橋市でも発見

習志野市に続き2つ目の隕石

 習志野市で発見された火球に由来する隕石(仮称:習志野隕石1号)に続き7月22日、2つ目の隕石が習志野市の発見地から約1km離れた船橋市内で見つかった。

 船橋市内のアパートの屋根瓦が割れているのが発見され、その修理の際に割れた瓦と共に駐車場近くの地面に隕石の破片が落ちていたという。

「習志野隕石1号」発見の際と同様、千葉県立中央博物館(千葉市中央区)に問い合わせがあり実物を確認後、国立科学博物館(東京都台東区)に分析が依頼された。ガンマ線の測定が行われ宇宙線生成核種を検出、隕石であることが確認された。

 隕石はまだガンマ線の測定中だが、隕石の証拠となる宇宙線生成核種のアルミニウム-26(半減期約70万年)、ナトリウム-22(半減期約2.6年)、マンガン-54(半減期約312日)が検出された。マンガン-52(半減期約5.5日)は半減期が短くあまり強く出ない核種のため、検出は難しいと思われるが、マンガン-54が検出されたため、最近の落下であることは間違いないという。

 県中央博のツイッターでは「7月5日の個体と比較すると、錆びがさらに進行しています。表面にしっかりとした溶融皮殻(fusion crust、大気圏突入時に形成される)が認められることから、隕石であると判断しました」とのコメントがある。

 国立科学博物館のフェイスブックでは「今回の発見で、隕石が分裂して広い範囲に落下する『隕石雨』であったことが明らかとなりました」ともある。「本体」と言われるメインマスはkgサイズあることが火球の観測から見積もられ、まだ大きな隕石片が他に落下している可能性が高いという。

 隕石の名称は、最初に発見されたのが習志野市であること、習志野がこの地域の名称として知られていることから、「習志野隕石」として国際隕石学会に登録申請する予定、今後分類の確定を進めるという。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 国立科学博物館が公開した隕石が衝突した屋根の写真(発見者提供)

  • 国立科学博物館が公開した船橋市で発見された各隕石の写真

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