8/1(土)銚子市の「アフロさん」が市場カフェでアフロコーン即売会
三密避けて外で販売、換気しつつ地方農業の現状講演も
船橋市地方卸売市場内の市場カフェ(船橋市市場1-8-1)で7月31日、地方で活躍するアフロの農業青年としてTVやメディアでも頻繁に取り上げられている坂尾さんが自身が育てたトウモロコシのオリジナルブランド「アフロコーン」即売会を行った。
この日販売したトウモロコシは、市場流通でLサイズと言われる規格のものとサイズ不揃いのもの合わせて約350本。その他、六次産業化に向けて商品化した「カリっとアフロコーン」「アフロコーンパウダー」「アフロコーンJAN(じゃん)」「キャベチ」なども販売した。
会場は、感染予防対策をとり、三密を避けるため約50人の来場者は離れて並ばせ、事前に予約数を確認。支払いも受付段階で事前に済ませ、受け渡しは野外で行った。また、販売終了後には換気を十分に行いながら「地方の農家が置かれている現状」について坂尾さんの口から語った。
坂尾さんは、千葉県銚子市のキャベツ農家。10代の頃からヒップホップをはじめとしたクラブ音楽に夢中に、20代になる頃には都内でクラブDJとして活躍するようになったという。
坂尾さんの就農は高校卒業後すぐだったが、都内でDJとして活動する為には大量のレコードが必要。購入資金を確保するために、子ども服や輸入雑貨の販売、通信販売事業などを立ち上げた。
「海外の品物を仕入れて販売すると、同じものを扱っている人が多い。資金を持っている商社などが相手になると勝負にならない事に気が付いた。農業はオリジナリティがあって、農家のつくる野菜はオンリーワンだって気が付いたんです」と5年程前から本格的に農業に従事するようになった経緯を話す。
坂尾さんの風貌とは裏腹な農業に対する「何とかしたい」という熱い思いや行動がメディアの目に触れるようになり徐々に露出が増えてきた。都内キー局の人気番組でも取り上げられるようになり、銚子市を地元とする仲間とも連携するようになった。
「出る杭は打たれるけど、出過ぎた杭は打たれにくくなる。出過ぎた杭同士が連携して他を引っ張る関係が作れたら」と農業だけでなく街づくりにも通じる考え方を紹介した。
「JAはその構造上、販売単価を上げる策を取りにくい」と坂尾さん。流通効率の観点から出荷基準の規格がある。それに見合わないものは値がつきにくい為、出荷を見合わせるようになっている。そのため、多くの野菜が膨大な量の産地ロスを抱えていると話す。
「今こそ農業が変わるとき。いつか、大人になったらなりたい職業のランキングに農業をいれたい」と坂尾さん。耕地面積を増やしで出荷数を増やすのではなく、一人でやるとただの「作業」になるものを、大勢で一緒にやる事で「イベント」にしたいという。「イベントになれば楽しみながら関われる。多くの人に知ってもらうきっかけを作っていきたい」と、話を結んだ。
坂尾さんは、銚子市で街づくりの仲間たちと共に農泊推進協議会を設立。出過ぎた杭の人たちで連携し、灯台をみたら、クラフトビールを飲んで、キャベツの収穫体験をして築80年の農家の古民家に泊まらせる。というような着地型観光も手掛けているという。
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