2020年07月12日 配信

キッチンスタジオからオンラインワークショップを配信

7/12(日)「ふなばし三番瀬環境学習館」でZoomを使ったリアルタイムオンラインWSなど

7月からワークショップのスタイルを一新

 ふなばし三番瀬環境学習館(船橋市潮見町40番、TEL 047-435-7711)で7月からワークショップのスタイルを一新するにあたり、7月12日、「リアルタイム・オンラインワークショップ」の公開リハーサルが行われた。

 同館は「知る」「考える」「学ぶ」の3つのゾーンで構成され、三番瀬の魅力を体感しながら三番瀬や環境について家族や友だちと楽しく学べる施設となっている。新型コロナウイルスの影響からしばらく休館となっていたが、6月2日から施設利用を再開。開催自粛が続いていた数々のワークショップは、6月24日、7月からスタイルを一新することを発表した。

 従来の利用者が来館してのワークショップは野外ワークショップのみ実施。室内で実施していたワークショップは「リアルタイム・オンラインWS(ワークショップ)」または「オンデマンドWS」の2種類で行うこととし、それに先駆け、同館キッチンスタジオで「リアルタイム・オンラインWS」の公開リハーサルが行われた。 

 公開リハーサルには参加者として同館の「友の会」会員から親子4組がオンラインで参加。参加者はWEB会議ツール「Zoom」を使用する。リハーサルでのワークショップ内容は「いきもののしくみを知ろう エビ」で、参加者は事前に今回の観察の対象となる検体「エビ」を用意して参加した。ハサミなど、ワークショップ中に参加者が使用するものは事前に参加者に伝えてあり、用意が整っていることを確認したうえでワークショップが始まった。参加対象は小学生以上だが、対象年齢以下でも保護者が同席すれば参加可能となる。

 配信体制は、講師のほかに副館長を含めるスタッフが3人ついた。この日、ワークショップを進めたのは同館の科学コミュニケーター・小澤鷹弥(たかや)さん。約1時間のワークショップでは、小澤さんが用意したスライドや画像、動画などを参加者に見せつつ、時おり検体(エビ)も映し出され、部位の特徴などを説明した。

 講師が話している最中、参加者は基本的にミュート(音声なし)状態で参加しているが、講師が質問を投げ掛けると子どもたちはミュートを解除して答える様子も見られた。

 配信には3つのカメラが使用される。ワークショップ講師を映し出す「正面カメラ」のほか、検体などを俯瞰で映す「天井カメラ」に加え、「顕微鏡カメラ」も使用される。講師の後ろは講師の背景が動画上で消えるよう、緑色の布を貼ったグリーンバックを設置。こうした機材の配置、配信方法などについては「当館のスタッフはそれぞれのジャンルで特技を持った人が集まっています。私は元小学校教員、葛西臨海水族園のスタッフもしていました。技術スタッフはアプリの開発ができるスタッフもいます。今回の機材設置や配線なども全部自分たちで知識を持ち寄って準備しました」と小澤さんは話す。

 ワークショップ参加を終えた参加者は全員が「楽しかった」と感想を述べた。小澤さんは「自宅で見てくださっている分、リラックスして発話している参加者もいたように思います」と子どもたちの様子を話す。「用意していた動画が再生できなかったという点もありますが、大きなトラブルもなく無事に終えられてホッとしています」と初回を終えた感想を話した。

 このほか、新しく始まる「オンデマンドWS」はYouTubeを使ったワークショップとなる。事前応募のあった参加者には動画公開日にYouTubeのURLが送信され、公開日から約1カ月間、動画を公開する。その間、参加者は好きな時間に動画を見ながらワークショップに取り組めるというもの。内容は約20分間。「オンデマンドWS」のワークショップ内容によっては、オリジナルキットを代金引換で郵送する場合もあるという。

 従来通りに参加者が来館してのワークショップは「野外ワークショップ」で実施されるが、ソーシャルディスタンスを保つためトランシーバーを使用して解説プログラムを実施していくという。トランシーバーは、ワークショップに当選したグループにつき1台貸し出され、解説員の周りに集まらなくてもしっかりと解説が聞き取れるようになる。

 「リアルタイム・オンラインWS」「オンデマンドWS」については、新型コロナウイルスの災禍が落ち着き、来館型ワークショップを再開したのちでも、開催を継続する予定としている。「海のない県に住んでいる方が、オンラインワークショップなどに参加して、少しでも三番瀬などに興味を持っていただいてから実際に来てもらえたら、もっと楽しんでもらえるはず」と小澤さん。

 「交通の便があまり良くない当館において、距離を超えて学習の機会を提供できる取り組みです。今後、自宅に居ながら、スタッフとコミュニケーションを取りつつ体験を促す取り組みとして、ほかの多くの学習事業体の先例として役立てれば幸いです」とも。

 「リアルタイム・オンラインWS」は7月24日から実施予定。各開催日の1週間前17時が応募締め切りとなる。応募は同館ホームページから。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • モニターに映った子どもたちの表情を見ながら話す小澤さん

  • PA機材周辺

  • 大型モニターに映る参加者

この記事を書いた人

yumiko_mikami

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MyFuna編集長のミカミです。子育て中の主婦ですが、MyFunaを通し、自分が住む街を知ることの大切さに気づかせてもらっています。
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