2020年06月08日 配信

6/8(月)新たな災害時の医療体制の詳細をリーフレットに

6月上旬から順次全戸配布へ

 船橋市は新たな災害時の医療体制を構築し現在、トリアージを行う病院前救護所などの位置や救護所での流れなどをまとめたリーフレットの全戸配布を始めている。

 阪神・淡路大震災や東日本大震災など過去の大規模災害時では、軽症者から重症者まで病院に殺到してしまったことから、病院の機能が低下し救えたはずの命を救えなかったという事例が発生してしまったという。

 市ではそういった経験を踏まえ船橋市医師会などの関係団体と協議し、2020(令和2)年度から、有事には市内9カ所の災害医療協力病院前に「病院前救護所」を設置し、トリアージ(治療の優先順位を決定し選別すること)を行う「トリアージポスト」と軽症者を治療する「治療エリア」を設置する。

 「リーフレットは、災害時の医療体制が変わったことの説明や、病院前救護所での流れをわかりやすくするためイラストで見せています」と話すのは、船橋市保健所保健総務課課長補佐の鈴木基弘さん。見開きには船橋市のマップに9カ所の病院の場所が一目でわかるように赤丸でプロットされ、アクセスがわかる拡大地図も付く。

 さらには「よくある質問」と題して、想定される4つのQ &Aが書かれ、トリアージについても「重症」「中等症」「軽症」「極めて軽度の負傷」がわかりやすく色分けされて、目安や主な対応主体、医療活動の内容を表示している。

 同保健総務課総務企画係の山本亮平さんは「医療支援として、薬やテント、夜間用のライトなどの物資は市が準備し整えていく努力をしています。また、病院にはそれらを保管してもらっています」と話す。そして鈴木さんは、「緊急時にケガをしてしまうと、誰でも早く診てもらいたいと思うと思いますが、平時とは違うという認識を持ってもらい、非常時に優先して救える命を救うことにご協力、ご理解いただければと思っています」と市民への理解を求めた。

 リーフレットはA3サイズ二つ折り、フルカラー。30万部印刷し、市内約30万世帯へ順次配布。

 

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 救護所MAP

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