2020年03月14日 配信

左から、京セラコミュニケーションシステムとリベラウェアのスタッフ

3/14(土)西図書館でドローンを活用した画像解析AIによる蔵書点検システム

試験導入でデモ実施

 西図書館(船橋市西船1-20-50)では3月12日から、ドローンを活用した画像解析AIによる蔵書点検システムが試験導入し、その実証実験が同日に行われた。

 同システムは、京セラコミュニケーションシステム(以下KCCS、本社:京都市)と Liberaware(リベラウェア、千葉市)と連携し、KCCSが提供する公共図書館システムと画像解析AIを組み合わせたシステム。図書館の書架一面をドローンを写真撮影し背表紙データを画像解析AIに取り込み、あらかじめ登録された蔵書データとマッチング解析をし、蔵書点検を行うものとなる。これにより、今まではICタグやバーコードを手作業で1点ずつ読み取って点検していたものが、棚ごとに蔵書点検できるようになり、蔵書点検業務の負荷軽減、効率化を図る。

 書架一面の撮影の場合は、タブレット端末を用いた手動撮影を行うほか、Liberawareの協力によってドローンによる自動撮影を試験的に行い、今後は無人化も目指すという。

 ドローンの自動撮影については、飛行経路を事前に登録しておけば、作業時に職員がスタート/ストップボタンを押す程度の簡単な自動運転操作となるのだという。今回のデモでは、ドローンが撮影した動画からAIで本1冊ごとの背表紙画像が自動的に切り出され、OCRで書籍の題名や著者といった文字データの読み取りを行う。そのままAIが事前に登録してある書誌データと突け合せ、蔵書を確認するというデモが行われた。

 現在、西図書館の蔵書は26万冊ほど、船橋市の図書館全体では160万冊を超える蔵書がある。西図書館で年1回ある棚卸し管理は、これまでは約30人体制で7日間を要していた。「これを半減するのが今回のシステム開発の目標」と西図書館企画事業係主事・阿部崇宣さんは話す。

 この日の実験で、日本語の漢字、かな文字に対して、AIで正確に読み取れなかったものもあったが、「AIの学習機能により、読み取りの精度を上げている過程」とKCCS担当者は話す。西図書館の阿部さんは、「課題はあるけれども来年度には実用域に持っていきたい」との希望を話した。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 実際に使用したドローン

  • 中段棚を撮影中のドローン

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yumiko_mikami

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MyFuna編集長のミカミです。子育て中の主婦ですが、MyFunaを通し、自分が住む街を知ることの大切さに気づかせてもらっています。
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