2020年03月10日 配信

オーナーバリスタの井相田奈美子さん

3/8(日)坪井「ウォームハートコーヒー」カフェ業態は4月13日まで

八千代台へ移転しグラノーラ製造ラボに

 東葉高速線船橋日大駅の東口ロータリーを出てすぐの場所にあるコーヒーとグラノーラの店「ウォームハートコーヒー」(船橋市坪井東1-2-31、TEL 070-6630-8032)ではカフェとしての営業を4月13日までとし、その後は業態を変え、八千代台へと移転する。

 同店は今年の4月で開業から丸6年を迎える。オーナーバリスタの井相田奈美子さんは、高校生の時からカフェ経営の目標を掲げ、専門学校で学び、その後ケーキ店やコーヒー器具の輸入会社で経験を積んだのちに独立。UCC主催のエスプレッソ大会で全国3位に入賞した経歴もある。客の目の前でラテアートを描く「ラテアートパフォーマンス」で多くの人を笑顔にし、時にはラテアートワークショップなども開催してきた。

 同時に店の2階では自家製のグラノーラを製造。開発当初はモーニングのみでの提供だったが、客からのリクエストもあって販売を開始。現在はメープル、きな粉など4種類のフレーバーがある。贈答用なども用意し、通販および店頭で販売するほか、依頼のあった店舗で委託販売をしている。同店のグラノーラは、コーヒー以上に人気があるのだという。

 描いていた夢であるカフェ経営を実現させた井相田さんだったが、「今のままではいけない」「時代が変わっていく」と実感した出来事があった。それは約3年前に発覚した父の癌。さらにその翌年には父の看病を続けていた母にも癌が見つかった。それを機に、井相田さんは食事について独学で勉強を重ねた。その結果、「普段、アレルギーなどを持たずに何でも食べることができる人ほど、本当は摂取を控えたほうがいいような食べ物までたくさん摂取していしまっている」という事実に気づき、食品を提供する側として「このままでいいのだろうか」と考え始めたという。

 またグラノーラやクッキーを求めて来る客の中には「卵アレルギーがあるが、卵を使っていない焼き菓子はないか?」という来店客もいたという。その時には対応した商品がなかったため、商品を提供できなかったことが気がかりだったとも振り返る。

 そこで井相田さんは、食品アレルギーを持つ人などに対してもその人たちに合ったものを提供できるようにし、「これからの世の中は、店舗として、何か制限がある方たちに対して対応ができない」といった事例をなくしていくべきではないかと思うようになったのだという。科学的にも「体のためにいいもの」を考え、ただ「おいしいもの」ではなく、胸を張って「お客さんの体にとって、健康にもいいもの」を提供したいと井相田さんは考えた。その結果、カフェメニューは一旦終了し、製造しているグラノーラひとつを取っても、卵不使用で、玄米粉を使ったグラノーラなど、すべての人が「おいしいね」と言える食品であり、「体にいいもの」を提供していく方針だ。

 そのため、現在の店舗から移転を決意。今後は、八千代台にプライベートラボを構え、グラノーラの製造をメインとし「私ができることとして、食品を通して、愛を届けたい」と井相田さんは話す。「健康的な生活を送るためには、食生活が大切。ストレスを感じるような生き方もよくない。楽しいと思えることしかしちゃいけないと思う。昔は周りと同じようにすることが美徳とされてきたけど、『人と違っていい』ということをカフェでいろんな人にお会いするなかで気づくことができた」と6年間を振り返る。

 八千代台のラボでは、当面は製造のみとする予定。4月からは米の栽培時に使用する農薬に対してアレルギーを持っている方にも対応できる「玄米粉を使ったグラノーラ」の販売を予定している。小麦粉を使ったグラノーラは7月を目処に終了予定だという。現在、グラノーラを販売している店舗は「Tanaya」(習志野台)、「三咲霊園」(楠が山町)、「石和カフェ」(馬込町)、「エウレカコーヒー」(千葉市)。「朝食メニューに困っているカフェの方や、店頭販売に興味ある方はメールなどでご相談ください」と井相田さん。

 将来的には「限定したお客様だけが利用できる会員制カフェができたらいいなと思っています。完全予約制で、その時間はそのお客様しか入れないようなカフェ」と夢を膨らませる。

 現在の店舗でのランチ営業は4月12日まで。4月13日がカフェとしての最終営業日となる。なお、同所のその後は、現在は夜に営業している「アーバンブリーズ」がランチ営業も開始する予定。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • ラテアートパフォーマンスを提供する井相田さん

  • 店頭で販売しているグラノーラ各種

  • 現在の店舗

この記事を書いた人

yumiko_mikami

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MyFuna編集長のミカミです。子育て中の主婦ですが、MyFunaを通し、自分が住む街を知ることの大切さに気づかせてもらっています。
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