2019年12月19日 配信

アルバム絵本「じょうずにできるかな?」

12/19(木)アルバム絵本「じょうずにできるかな?」を自費出版

わが子の写真が絵本と一体になる仕掛け

 放課後等デイサービス「すりーはーと」(船橋市前原西1-4-3 TKビル205号、TEL 070-1497-3004)の指導責任者・花光翔太さんが12月1日、朝起きてから保育園や幼稚園、学校へ行くまでの準備を一つずつ進めていくアルバム絵本「じょうずにできるかな?」を自費出版した。

 花光さんは大学を卒業後一般企業に就職したが、昔から子どもが好きだったことなどから大学を入り直して教職に就いた。小学校の教員として船橋市内で勤務していた時期に、交流学級で障がいのある子どもたちと接する機会があり、障がいのある子どもたちのためにと教員を辞め今に至るという。

 絵本は、朝起きて「歯磨き」「朝食」「トイレ」「着替え」「靴履き」「行ってきますのママとのハグ」「行ってきます」の朝の7つの準備を、イラストで時系列にわかりやすくページを組んでいる。そこにわが子の写真をセットすれば、わが子を絵本の主人公にした物語が完成するという仕掛け。

 花光さんは「子どもたちが朝の準備を自分で行えるようにするためには、やるべきことをわかりやすく提示する必要があり、同時に事前に見通しを持たせることもとても重要です。夜寝る前にお母さんとお父さんと一緒に楽しく絵本を読み返し、朝起きてからの見通しを持たせることが大事です」と話す。

 幼いころから絵本が好きだった花光さんは「こんな本があったらいいのに」という思い描いていた理想の本を、無いなら自分で作ろうと思い立ち作ったという。同施設には東船橋教室もあり、主にダウン症や自閉症の子どもから大人までが両室で50人ほど通っているが、教室の生徒のため、また世の中の朝の支度の大変な母親たちのためにとの思いが強い。「子どもは写真が大好きです。撮影は大変ですが、子どもの写真をセットすることで初めて完成し、素敵な思い出をいつまでも残していけるアルバム絵本です」と花光さん。

 発行に関する資金については、すべてがカバーできたわけではないが、クラウドファンディングを利用したという。同本の売上金はアルバム絵本第2弾の制作資金にしたいと考えている花光さんは、「障がいを抱えて誕生した子どもたちにも楽しく生活していける世の中を用意するために、家族みんなで笑顔になれるアルバム絵本を作り続けることが目標であり、現在の僕の夢なんです」ときらきらした眼差しで話す。

 自費出版のため書店に並ぶことはない。1冊1,200円。問い合わせは電話かメール(shotaman0707@yahoo.co.jp)にて。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 絵本を手にする花光翔太さん

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