2019年12月08日 配信

(左)Niccoさんと(右)山口さん

12/8(日)勤労市民センターで「第9回船橋市認知症シンポジウム」

共に励まし合い助け合える社会へ

 船橋市勤労市民センター(船橋市本町4-19-6)で「第9回船橋市認知症シンポジウム」が12月7日に開催され、約280人が集まった。

 主催は、船橋在宅医療ひまわりネットワーク、認知症の人にやさしいまちづくり委員会。シンポジウムの冒頭で、松戸市長は「船橋市も来年の春くらいには64万都市になる勢い。船橋市の高齢化率は23.9%で全国平均に比べると低く、『若い街』といわれています。ですが、絶対数で高齢者の人口は増えています。認知症を正しく理解し、ポジティブに取り組み、船橋があたたかい街になれるようにしたいと思っています」と挨拶した。

 シンポジウムは2部構成となり、第1部の基調講演は、座長に船橋市歯科医師会の長谷川光晴さん、講師に「母が若年性アルツハイマーになりました」の著者で、市内在住のイラストレーターNiccoさん、「生活クラブ風の村」「高根台集いの村」副施設長の山口孝子さんの3人で行われた。

 Niccoさんと山口さんの話しの中で、認知症と関わってきて感じたことのなかで「一番つらいのは、実は本人」とか「ボケたら分からない」は違うと話し、「いろんなことが分からなくなっていく自分を実は分かっている」と話した。

 また、介護には行政のサービスをしっかり使うことと、使う場合にも情報が大切だとも話した。そして、笑顔で接すること、笑顔で接するにも情報が大切で、生活史、暮らし方、心身といった本人の情報を共有することで、よりよい介護が実現するのだという。

 Niccoさんは「母は、どう生きてどう死んでいくのかを、親として子どもに見せてくれたように思います」と話し、山口さんは「認知症になってもできることはあるので、よく話しを聞いてあげることが大切」と話した。

 第2部では、司会を船橋市訪問介護連絡協議会の五日市奈緒美さん、シンポジストに、認知症の人と家族の会千葉県支部の広岡成子さん、船橋市介護支援専門員協議会の入谷康宏さん、船橋市民生児童委員協議会の府野れい子さん、船橋市南部地域包括支援センターの潟山大輔さんで行われた。

 「ともに励まし合い、助け合える社会」について、シンポジストによると、「本人も家族も、認知症になったら地域にオープンにして抱え込まず、助けを求め、仲間とつながることで、本人も家族も笑顔になれる」という。

 講演終了後には、認知症についての無料相談会が開催されたほか、市内での認知症に関する取り組みも紹介され、市内では認知症への理解を深める活動として「認知症サポーター養成講座」を行っており、令和元年9月30日現在でのサポーター数は66,786人、うち小中学生は22,583人と発表。そのほか、認知症高齢者徘徊模擬訓練、認知症カフェ、認知症メモリーウォークなどの取り組みについても紹介があった。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 挨拶をする松戸徹市長

  • 座長の長谷川さんがパネルを使って説明している様子

  • 左から潟山さん、府野さん、入谷さん、広岡さん

この記事を書いた人

yumiko_mikami

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MyFuna編集長のミカミです。子育て中の主婦ですが、MyFunaを通し、自分が住む街を知ることの大切さに気づかせてもらっています。
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