2019年11月26日 配信

雨の中行われた稚児行列

11/26(火)50年に一度の三咲開墾150年記念祭

「祝いの雨」に見守られて稚児行列も

 三咲稲荷神社(船橋市三咲9-2-23)の境内をメイン会場として、11月23日・24日、50年に一度となる「三咲開墾150年記念祭」が行われた。

 船橋市三咲や二和地区は、1869(明治2)年に明治政府が武士の貧困救済のため、下総台地の土地に入植開拓が進められたエリア。開墾当時の生活は厳しいものがあったというが、入植者の中で残った人間と、のちに周辺農村から移住してきた人々により、今日に続く畑作地帯が築かれた。最初の開墾から100年が経った際には、三咲では「三咲開墾100年祭」が催され、パレードなどが行われた。

 同記念祭の主催は、三咲の各エリアから集まったメンバーで構成される三咲ふるさとづくり推進委員会。共催は三咲町会や三咲稲荷神社氏子の会、三咲本通り商店会で、三咲ふるさとづくり推進委員会は今回新しく立ち上げられた委員会となる。同会会長の岡庭一美さんは「この機会に、わが三咲を『ふるさと三咲』として、古くからの住人も新しい住人も共に仲良く、より親しみやすい町になるようにと立ち上げました」と話す。「せっかくだから『オール三咲』で何かやりたかった」とも。

 23日は朝からあいにくの雨模様。同日は、夏見小室線の一部を通行止めにした稚児行列のほか、市長をはじめ、来賓を招いての記念碑除幕式、開会式、ステージ演奏などが予定され、ステージ演奏の一部やマジックショー以外は予定通り実施した。稚児行列は「小さな子どもたちにとって、寒さなども考えると苦渋の決断となったが、50年に1度の出来事ですし実行することとした」と関係者は話す。

 開会式に参列してた松戸徹船橋市長は、祝いの言葉とともに、雨についてこう話した。「今日はあいにくの雨という感じではあるが、実はこの地では明治13年に大きな干ばつがあった。開墾に入った方々が、この神社で『どうか恵みの雨を降らせてほしい』と祈った結果、翌年にはまとまった雨が降り、豊作に。その年にはたくさんの農作物を神社に奉納したという歴史がある。なので今日の雨は、開墾に入った方々の思いも含めたお祝いの雨。『この三咲稲荷神社もお祝いをしているよ』という雨ではないかと思ったので、『今日は雨でよかったね』と言っていただければと思います」と話した。

 境内や隣接するパチンコ店の駐車場にも出店が並び、地元農家の野菜販売や、ピーターパン珈琲(船橋市三咲)はピザやサンドイッチ、コーヒーなどを販売した。

 24日はほとんど雨は降らず、予定されていたほとんどのステージが実施された。ステージではMOECCダンス部、和太鼓チーム「USAGI UCL」、船橋市で活動する音楽アーティスト・小松優一&NEXT GENERATIONSのパフォーマンスのほか、戦隊ヒーロー「リュウソウジャー」のショーも行われ、リュウソウジャーとの記念撮影会には長蛇の列ができていた。

 15時を過ぎると、そのころから予定されていた大抽選会に参加する人で、会場はあふれかえっていた。提供された景品は、液晶テレビ、人気ゲーム機、テーマパークチケットなど合計約100人分。子どもだけが参加できるじゃんけん大会もあり、会場が一体となって盛り上がった。

 記念祭を終え、三咲本通り商店会会長の佐藤秀樹さんは「オール三咲で、たくさんの人に関わっていただきながら開催できて本当によかった。雨の中、稚児行列をするかどうかは本当に悩みましたが、今はやはり開催しておいてよかったと思っています。三咲ふるさとづくり推進委員会としての活動はこれで終わりではない。近々、また何かできたらと思っています」と話す。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 開会式で話す松戸市長

  • 新しく建てられた記念碑

  • 抽選会でのじゃんけん大会。岡庭会長とじゃんけんする子どもたち

  • 平成のヒット曲をメドレーで披露した「小松優一&NEXT GENERATIONS」

この記事を書いた人

yumiko_mikami

yumiko_mikami

MyFuna編集長のミカミです。子育て中の主婦ですが、MyFunaを通し、自分が住む街を知ることの大切さに気づかせてもらっています。
船橋の魅力をどんどん発信していきます!
  • Facebook
  • Instagram
スポンサードリンク

記事の場所
関連キーワード