2019年11月25日 配信

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11/25(月)市内初の看護小規模多機能型居宅介護サービス

看護と介護の両面からワンストップ体制で

 これまでの「通い」「泊まり」「訪問」の3つのサービスが1つの事業所で利用できるシステム「小規模多機能型居宅介護」に、新たに市内で初めて「看護」が加わった「看護小規模多機能型居宅介護(以下「看多機」)というシステムを導入した事業所「セントケア看護小規模船橋」(船橋市北本町1-733、TEL 047-460-2111)が10月1日にオープンし、約1カ月半が経過した。

 同所では「通い」「泊まり」「訪問」のサービスのうち、特に「通い」と「訪問」について、医師の指示書により、病状観察や床ずれなどを防ぐ措置、医療機器の管理、家族支援や終末期ケアといった看護処置などが同所で可能になった。これまでは訪問看護、訪問介護、訪問入浴など、それぞれの担当者が自宅を訪問して処置をするシステムだったが、看多機では「看護」が医療と在宅の中間施設としての機能を備え、一カ所で「通い」「泊まり」「訪問」「看護」がワンストップで行えるようになった。

 同所での受け入れは29人までの登録制で、「通い」を1日18人、「泊まり」を7人程度受け付け、365日24時間体制となっている。事業所には看護師10人、スタッフ20人、キッチンスタッフ5人がそろう。「29人という小規模で、いろいろな機能があるので多機能というんです」と所長の草野誠次さん。

 ケアプランは同施設のケアマネジャーが作成。ケアマネジャーが本人や家族のニーズをヒアリングし、医療が必要な場合でも在宅生活が続けられるようプランを作成する。

 「通い」では入浴や機能訓練、認知症ケア、看護処置など、看護スタッフ・介護スタッフが一人一人に合わせて対応する。

 「泊まり」は「通い」と同じスタッフが同じ場所で関わり、定期的な宿泊や緊急時の宿泊もできる。さらに退院直後に数カ月連泊し、徐々に自宅での生活ができるようにするなどの対応も可能。

 「訪問」では施設内で対応している看護スタッフと介護スタッフが自宅を訪問する。

 食事は、同施設内に厨房を備え、そこで調理する。キッチンスタッフは5人。米は山形県産の「はえぬき」を使い、自然塩などのこだわりの調味料に低栄養予防の10品目の食品群を含めた献立や、陶器を使うなどのこだわりの食事が提供される。

 「訪問看護ステーション」も併設し、「訪問看護ステーション船橋」の所長であり正看護師でもある郷田麻由さんは、「馴染みの場所で見慣れたスタッフが『通い』『泊まり』『訪問』を担当する『ワンストップ体制』で、さらに医療面からも支援できるようになったので、利用者さんも気心がしれた間柄で安心できると思います」と話す。主治医には毎月の報告以外に、必要に応じて連携を図るという。

 草野さんは「障がいがあっても、重度の要介護状態や認知症になっても、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるように支援することがコンセプトで、人と人のつながりを大切にしているアットホームな場所です」と話す。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • スタッフは入所者全員のケアプランを把握し介護にあたる

  • こだわりの食材や食器を使った夕食

  • 所長の草野誠次さん(右)と郷田麻由さん(左)

  • 「セントケア看護小規模船橋」外観

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