2019年10月23日 配信

講演の様子

10/23(水)二和公民館で「糖尿病について」無料市民公開講座

専門医らによる講演 

 二和公民館(船橋市二和東5-26-1)で、市民を対象にした公開講座「糖尿病を克服するために〜予防と治療を考えよう〜」が10月19日に行われ、約50人が参加した。

 同講演会は船橋市が主催する在宅医療・介護連携推進事業の一環として行われ、船橋地域福祉・介護・医療推進機構が事業委託者として開催している。年に9回開催し、今回は本年度4回目の講演会になる。

 講演は、船橋地域福祉・介護・医療推進機構の理事・鵜澤龍一さん司会のもと、三咲内科クリニック院長であり、日本糖尿病学会専門医・指導医、千葉大学臨床教授などを務める栗林伸一さんが講師となり開催された。

 冒頭には糖尿病の病状や、インスリンや血糖などについての説明があった。「インスリンの働きは、全身の細胞にブドウ糖を取り込ませて血糖を下げる、とても大切なホルモンだ」と説明。そのインスリンの働きが悪くなると高血糖状態が続き、その状態を糖尿病といい、「インスリンがないと人間は生きていけないことを覚えておいて下さい」と栗林さんは話した。

 また、糖尿病には20人に1人の割合の「1型」と、20人に19人の割合の「2型」があることを説明。「1型」の原因には遺伝素因、ウイルス感染などが挙げられる。「2型」の原因は遺伝素因と生活習慣などが挙げられるが、青年期には発症しないこと多く、年齢を重ね、細胞が弱ってくると発症することが多いという。

 そして、合併症が心配される病気として、心臓の血液の流れが悪くなる狭心症、血管が詰まる心筋梗塞、脳梗塞、自立神経、末梢神経障害などの内科系の病気以外にも、歯では歯周病、目には網膜症などもあるため、歯科医や眼科の受診も薦めるとの話もあった。

 現在18歳以上の日本人の男性は18%、女性は10%が糖尿病といわれ、年齢別の割り合いでは70代男性の4人に1人、女性は5人に1人が糖尿病患者だという。栗林医師は「周りを見渡せば、みんな糖尿病ですから、肩身の狭い思いはしないですよ」と笑わせた。

 治療、予防については、投薬療法、食事療法、運動療法があり、投薬は現在7種類の薬があるという。薬は患者に合わせて処方され、食事療法は患者の生活習慣についての栄養相談が主流になる。運動療法は、よく運動をすることで体力がつき、抵抗力が上がるため、ストレス発散にもつながり効果的であるという。

 栗林さんは最後に「糖尿病になったことを良い方に捉え、定期的な検診、適度な運動、質の良い睡眠、バランスの良い食事を実践していただくと、全ての病気の予防にになります」と締めくくった。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 栗林さん

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yumiko_mikami

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MyFuna編集長のミカミです。子育て中の主婦ですが、MyFunaを通し、自分が住む街を知ることの大切さに気づかせてもらっています。
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