2019年09月04日 配信

9/4(水)京成西船駅前にケーキ店「陽だまり」

60代主婦が一念発起して開業

 京成西船駅から徒歩1分の場所に8月5日、手作りケーキの店「陽だまり」(船橋市西船4-15-3、TEL 047-468-8303)がオープンした。

 店主の小松崎順子さん(64)は千葉県出身で市川市在住。もともと市川で事務系の仕事をしていた小松崎さんだが、還暦近くなった時期に仕事を辞め、姉がカフェを開いたこともあり、学校に通いカフェの勉強を半年ほどしたという。スイーツの授業もあり、特にこれまでケーキ作りをしていたわけではなかった小松崎さんは、先生の言っていることが理解できなかったのだという。

 そこで学校内のパティスリー部門の基礎を学ぶ授業も受け、それまで理解できなかった部分がクリアになり、菓子作りの面白さに出合ったという。学校で出された課題ができたときの喜びはひとしおで、「先生には感謝している」と話す小松崎さん。しかしまだこの時点では、自分の店を持ちたいという思いは全くなかったと振り返る。

 その後、1冊の本に出会った。「店を出している人の本を読むといい」という先生のアドバイス通り、パティシエ青木定治さんの著書を手にした。そこにはこれほど手の内を明かしてもいいのかと思うほどの細部に至るまでのケーキ作りなどの情報があり、本に載っている通りに作ると本当においしいケーキが作れ、感動したのだという。信頼している友人にケーキを食べてもらうと認めてくれ、大きな自信になっていった。

 2年前に夫を亡くしたという小松崎さん。自身も看病などで疲れていたこともあり、当時はテレビを見て1日過ごす日々を送っていたとのこと。その生活が1年近く続いたとき、「このままではいけない」と一念発起。実は同所で営業していた整体院に通っていた縁で、整体院のオーナーが田舎に帰ることを知り、同所が空き物件になることを知った。タイミングも重なり、同所で自分の店を持つために動き出した。

 店舗面積は5.5坪。店内は清潔感を重視したいとホワイトで統一。「安心安全なものを届けたいから、手作りしている」と話す小松崎さん。

 提供しているケーキは、「ショートケーキ」「ロールケーキ」「クリームチーズケーキ」(以上390円、税別)、「シフォンケーキ プレーン」「シフォンケーキ キャラメルソース」(以上180円、税別)。市川の自宅で作ったものを、毎朝車で運び、ディスプレイしているという。「一人でケーキ作りから販売まで行っているので、すぐは無理ですが、ほかにもサブレやロールケーキ、パウンドケーキも作っていく予定です」と話す。

 JR西船橋駅に向かっていた女性は足を止め、「ケーキ屋さん? 西船にケーキ屋さんなかったからうれしい」と話し、足早に歩いて行った。小松崎さんは「お客さんにありがとうと言ってもらえたら、私は元気になるし、お客さんからは『西船にケーキ屋さんができたのがうれしい』と言ってもらえるし、お互いが元気になれるのがうれしい」と満面の笑みで話した。

 営業時間は10時~ケーキが売り切れるまで。土曜・日曜定休。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 店舗外観

この記事を書いた人

山﨑健太朗

山﨑健太朗

船橋のタウン誌MyFuna、ネットニュースMyFunaねっと、船橋経済新聞を立上げ、現在は千葉県内全域のローカルニュース編集者と連携する「ちばごと」編集部を立ち上げています。主婦と高齢者をライターに育成し地域から日本を元気にする仕組み作りを目指しています。
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