2019年07月06日 配信

各テーブルに「倒立振子」が設置された

7/6(土)船橋情報ビジネス専門学校で「第12回サイエンスカフェinふなばし」

ロボットの役割と未来を考える

 船橋ビジネス情報専門学校(船橋市本町7-12-16)で7月6日、12回目となる「サイエンスカフェinふなばし」が開催された。

 主催の船橋三田会会長・佐藤修さんは、「この企画は準備に約半年かかるし、とても大変だが、講師の研究室の学生が子どもたちに教えることは『半学半教』といって、福沢諭吉氏の教えであり、その実践となっている。子どもたちから大人まで楽しんでいる姿を見るのはうれしい」と話した。

 今年のテーマは、「夢のある未来のロボット社会を実現しよう」。慶應義塾大学理工学部教授の桂誠一郎さんの講義「ロボットのサイエンスと未来」、実習「ロボットのフェードバック制御」、グループディスカッション「夢のある未来のロボット社会」と、その発表を行った。また、慶応義塾が開発し、世界で初めて「人が書いた文字を瞬時に覚えて再現するロボット」の実演も披露され、最後は参加者全員に「未来博士号」が授与され、記念撮影を行った。

 桂誠一郎さんの講義「ロボットのサイエンスと未来」では、慶応義塾創設者・福沢諭吉が、「実学」に「サイエンス」とルビを振った歴史を説き、一つの答えを導き出し自然を解析する「科学」に対し、人工的に機能を生み出す「工学」には、答えが一つではない面白さがあることを話した。

 また、桂さんは「日本は世界で初めて超成熟社会を迎えようとしている。それは今後、世界でも広まっていく。その中で、超成熟社会の課題に対応し、世界をリードする役割を担っていかなければならない。今回の参加で、工学に出会い、人生が変わるような子がいればと思います」とも話した。

 実習では、ロボットの制御について、「倒立振子」のフィードバック制御を体験する。振子を制御するための「仮想ばね」と「仮想まさつ」がプログラミングされた装置に、どのようなバランスで数値を入力すれば倒立が保たれるか、グループごとに考え実験する。微調節で数値が決まるまで、繰り返す。数値が整った「倒立振子」は、衝撃を受けてもコンピューターが秒5000回の計算で、安定を保つ。

 積極的にディスカッションに参加する小学4年生男子は「お母さんがこのイベントを見つけ、参加の申し込みをしてくれました。ものすごく面白い。また参加したいし、来年は友だちを誘いたいです。中学校に行ったら、科学部に入るかスポーツをするか悩んでいます」と話した。

 今回の参加で3回目となる海神中学校教師の理科担当で科学部顧問の柏村さんは、「部員は、テーマの基礎知識をある程度学んでから参加しました。サイエンスカフェは、特殊な装置に触れることができる貴重な機会です」と話した。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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この記事を書いた人

山﨑健太朗

山﨑健太朗

船橋のタウン誌MyFuna、ネットニュースMyFunaねっと、船橋経済新聞を立上げ、現在は千葉県内全域のローカルニュース編集者と連携する「ちばごと」編集部を立ち上げています。主婦と高齢者をライターに育成し地域から日本を元気にする仕組み作りを目指しています。
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