2019年06月24日 配信

足を止めて演奏を聴く人々

 船橋駅前の船橋FACEビル(船橋市本町1-3-1)の2階の京成船橋駅側の出入り口近くに5月27日にアップライトピアノが設置され。28日から「ストリートピアノ」として自由に弾けるように開放された。

 ピアノを設置した「船橋FACE商店会」事務局の福川しづ江さんは「京成船橋駅側の2階と1階を結ぶエスカレーターを撤去した跡のスペースの活用を検討していた。NHKテレビのドキュメンタリーで海外の『空港ピアノ』を知り、空港のロビーに置かれたピアノを自由に弾く人も聴いている人も楽しそうで、船橋は『音楽の町』なのでふさわしいと考えフェイスに置くことになった」と話す。

 福川さんは「はじめは市役所に『学校や公共施設で使わなくなったピアノがあれば』と問合せたが該当するピアノはなく船橋商工会議所に相談したところ、伊藤楽器(本社:船橋市本町1-9-9)が中古のアップライトピアノを寄贈してくださった」と話す。

 「ストリートピアノ」は2008年にイギリスで始まり、日本では2011年に九州新幹線の開通を機に地元活性化を目的に鹿児島市内で設置されたのが始まり。船橋市内では昨年の10月21日に開催された「第5回ふなばしミュージックストリート」の企画として京成船橋駅のあるnext船橋の1階に伊藤楽器の協力で「ストリートピアノ」が設置された。市内の大型商業施設でも期間限定でイベント用に設置されたことはあるが、常設として「ストリートピアノ」が置かれたのは市内では初めてとなる。

 習志野市在住の40代の会社員男性は「週に2~3回ここを通る度にお気に入りの中村由利子さんの曲を弾いている。人前で弾くのは気分が全然違う。土日には大勢の人が集まり他のピアノを弾く人たちとも交流ができて刺激になる」と話した。弾き終わると「素敵ねえ。なんの曲ですか」と聴いていた女性グループから声がかかった。

 「今のところ皆さんに楽しんでいただいています」と福川さん。通りがかりに足をとめて演奏に耳を傾ける人、拍手する人とそれぞれがピアノの音色を楽しむ姿が見られる。演奏する人は高校生や高齢の女性などさまざま。

 同ストリートピアノの利用時間は10時~17時30分。「Share the Happiness with MUSIC」と銘打ち、ピアノ演奏に限り一般に開放している。「譲りあって弾くこと」と「他の楽器との合奏などはできない」決まりはあるが、それ以外のルールは設定していない。「演奏時間については、利用の様子を見て今後検討していく予定」と福川さん。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 常連の高校生

  • 女性の姿も

  • 弾く人を待つピアノ

この記事を書いた人

山﨑健太朗

山﨑健太朗

船橋のタウン誌MyFuna、ネットニュースMyFunaねっと、船橋経済新聞を立上げ、現在は千葉県内全域のローカルニュース編集者と連携する「ちばごと」編集部を立ち上げています。主婦と高齢者をライターに育成し地域から日本を元気にする仕組み作りを目指しています。
  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • Youtube
  • TikTok
  • Webサイト
スポンサードリンク

記事の場所
関連キーワード