2019年03月23日 配信

優勝カップを手にする鈴木俊介さん

3/23(土) 北習志野「ケーキとパンのお店 ソレイユ」がパン作りの大会で日本一に

パン職人としての総合的な腕を競う「ベーカリージャパンカップ」で

 北習志野の商店会「ビアーレきたなら」の一角にある「ケーキとパンのお店 ソレイユ」(船橋市習志野台2-73-14、TEL 047-440-8181)の代表・鈴木俊介さんが2月20日、21日に行われた「第4回ベーカリージャパンカップ」菓子パン・食事パン部門で優勝し、今月31日に優勝記念イベントを開催する。

 同店は2014年にオープンし、オープン当初から「パティシエが本気で作るパンとケーキ」を製造・販売してきた。2017年には「パングランプリ東京2017」のシュトレン部門で優勝した実績もある。

 オーナーであり同店シェフの鈴木俊介さんは「『ケーキ屋さんが作るパン』がおいしいんだということを証明したかった」と今回の大会参加への動機を話す。

 「ベーカリージャパンカップ」とは、全日本パン協同組合が主催する「日本のパン職人」の技術による「日本のパン屋」の1番を決める、唯一の競技大会。

 使用する小麦粉は100%国産小麦粉を使用することが条件。2年に一度行われ、今年で第4回を迎える同大会は、エントリー後、書類審査および冷凍したパンを送付しての1次審査を経て、8人だけが決勝に勝ち進める。決勝会場は今年は幕張メッセ(千葉市美浜区)だったが、前回は大阪と、その年によって場所を変えて行われる。

 同大会は2部門に分かれ、食パン部門と菓子パン・食事パン部門の2つ。今回、鈴木さんが優勝したのは菓子パン・食事パン部門。前回大会にもエントリーしていた鈴木さんは「今年から競技内容がとても内容の濃いものになった」と話すその競技内容は、6時間のうちに「日本らしさを表現した菓子パン」を5種類、各8個以上製造し、さらに「健康栄養を考えた食事パン」を5種類、各8個以上製造するというもの。

 会場内に特設されたブースで、大会側が用意したオーブンを使用し、ブース内ではたった一人でパンを作り、時間内に清掃まで終えていないと、減点の対象にもなるという。

 「通常営業を続けるなか、お店を閉めた後の時間などを使って、通し練習を5回はした。しかし、練習では一度も時間内に終えることができなかった。こうした行程の組み立てなども含め、パン職人のスキルが問われる大会なんだと思う。最後の練習でも5分オーバーで、これは集中力で乗り切るしかないと思った」と鈴木さんは振り返る。さらに「あまりに練習してパンを食べ続けたので、5キロ以上太ってしまった」と笑う。

 鈴木さんは「日本らしさを表現した菓子パン」に「ベリーベリーロール『春』」「パッション抹茶『夏』」「まるごとマロン『秋』」「ショコラユズ『冬』」「大吟醸ボストック『枯山水』」を製造。「日本らしさを表現するのに、きっとほかの方は日本らしい食材を使ってくるだろうと思い、あえてそうではない食材を使って表現することを試みた」と鈴木さん。

 「健康栄養を考えた食事パン」には「スーパーフードブレッド アサイー・ブルーベリークリーム」「玄米食パン『椿』」「ムッシューfunabashi」「肉みそリコピントマト」を製造した。「ムッシューfunabashi」は、クロックムッシュにほうれん草やベーコンのほか、船橋が誇る人参をバラのように見立てて使用したという。「今後、大会で作った作品も、商品化できれば」と話し、「玄米食パン『椿』」はすでに店頭でも購入可能となっている。

 今回、審査員からの総評に「鈴木さんのパンは10種類全部が魅力的で、妥協が少なかった」とコメントがあったという。鈴木さんは当日の感想を、「実際に競技会場に出たのは私一人だったが、気持ち的には全然そんなつもりがなかった。酵母を含めたパンたち、スタッフのみんな、知人や家族と全員で挑んだ気持ちだった」と話す。

 「大会で優勝したという実感は、正直全然ないけれど、これからもたくさんの人に笑顔を届けられる店でありたい」とも。また「今回は千葉での開催だったので有利だった。次の大会は大阪だと思うので、そこで勝ってこそ本物だと思う。次の大会も出るつもり」と熱意を見せる。

 同店では同大会での優勝を記念して、3月31日限定で「ベーカリージャパンカップ優勝記念フェス」を開催する。「普段はできない他店とのコラボ商品や、手間をかけたもの」が並ぶ予定で、一例としては、東京・池尻大橋のフレンチレストラン「OGINO」の「パテドカンパーニュ」を挟んだサンドイッチ(限定10食ほど)、「あまおう」を挟んだフルーツサンド(限定20食ほど)などを予定する。同日は11時オープン。

 通常の営業時間は10時~19時。水曜、第2火曜定休。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 大会時の記念撮影の様子。下段中央が鈴木さん

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MyFuna編集部

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