2019年02月16日 配信

永代供養墓「&(安堵)」と副浄苑長の船木さん

2/16(土) 大神保の船橋昭和浄苑で手紙を使用したお参り

ポストとお墓一体型の「&(安堵)」も

 県民の森すぐ隣にある船橋昭和浄苑(船橋市大神保町1306、TEL047-457-0550)霊園内にある、ポストとお墓一体型の「&(安堵)」が完成してから約2年を迎え、手紙を使用した新しいお参りのスタイルとして話題を呼んでいる。

 「手紙寺」と呼ばれている同苑は、證大寺(しょうだいじ)によって運営され、僧侶が常勤している。

 「手紙参り」とは、開園当時から行っている取組で、故人宛に手紙を書くことで自分の気持ちを整理したり、遠方に住んでいてなかなか墓参りに来ることができない親族が利用していたもの。同苑宛に送られてきた手紙は、毎月1回お焚き上げをしてる。

 平成29年には手紙を書くための専用ラウンジ「手紙処」をオープンし、「手紙寺郵便」として苑内に4つの専用ポストも設置。墓参りの際、直接手紙を投函できるようにした。

 また、同時期に完成した永代供養墓「&(安堵)」は高さ約120cm、直径約30cmの白い大理石の円柱形で、夫婦はもちろんのこと、友人や恋人など埋葬者の間柄や国籍、宗教も一切問わない自由な墓。

 遺骨は地中ではなく墓碑の上部に収蔵され、故人を抱きしめるような感覚でお墓参りをすることができる。形状は、直接手紙を投函できるポストと一体になったタイプにすることもできる。「お墓の価値観も変わりつつあり、契約される方の理由も様々で、そんな人たちに寄り添うものをつくりたかった」と、浄苑長の溝邊さん。

 昨年からは、契約時にパートナーに向けた手紙や思い出の品を入れておくことのできる「手紙箱」もスタート。手紙箱は手紙寺が預かり、どちらかが亡くなった際に受取り人へ渡すシステムになっている。

 故人から届く手紙箱は、住職の井上城治さんの実体験が元になっている。寺の運営で行き詰まり不安な思いにかられていた際、前住職だった父親から「あなた宛てに書いた出紙があるから、私が死んだ後に開いてみなさい」と言われた言葉を思い出し、本堂の屋根裏で見つけた手紙には「後継に告ぐ 證大寺の念仏の法灯を絶やすな」というメッセージが。「父がまるで今の自分に充てて手紙を記してくれているように感じ、言葉が染み渡るようでした」と、井上さん。

 副浄苑長の船木さんは「寂しい時、どちらへ進んでいいかわからない時に、手紙を通して故人と向き合い語り合うことで自分自身の気持ちも見えてきます。生と死を超えた郵便で、いつでも故人を思うお参りの心を大事にしてほしい」と話す。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 抱きしめられるように配慮されたデザインの「&(安堵)」

  • ポストと一体型の「&(安堵)」

  • 「手紙箱」

  • 手紙を書く専用ラウンジ「手紙処」

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MyFuna編集部

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