1/18（金）石井食品本社隣の立体駐車場が取り壊し

地域に根差した跡地活用も検討中

　無添加調理をテーマとする食品を製造販売している石井食品（船橋市本町2-7−17、TEL 047-435-0141）で現在、本社隣にあった立体駐車場の取り壊しが進められている。

　同社は地域活動や社会貢献にも力を入れており、同駐車場取り壊しは、2012年からスタートした環境負荷低減ならびに業務効率向上の取り組みの一環として実施している。

　創業70年以上の歴史を持つ同社では、長らく社用車を社員の足の中心として活用してきた。「営業担当の社員が、一人一台の車を使って取引先や納品先を回るのが当たり前だった」と広報担当の阿部純哉さん。しかし東日本大震災をきっかけとした環境問題に対する意識の高まりを受け、まずは2012年から社用車を燃費の良い車種に切り替える取り組みを開始した。

　さらに2017年からは、社員の移動の際には公共交通機関を利用することを推奨するようになり、徐々に社用車の台数を減らしてきた。公共交通機関の利用が増えたことにより、これまでは渋滞などに備えて長めに確保せざるを得なかった猶予時間が短縮され、夕方の外出先での業務終了後に車を返す必要がなく直帰が可能になるなど、業務効率の高まりも見られているという。

　本社で使用する社用車は、2019年2月末にはピーク時の4割減の台数となる見込み。そのため、これまでのような大規模な駐車場を構える必要性が薄れたことに加え、立体駐車場も築30年が経過し、今後の維持メンテナンスコストの増大も予想されたことから取り壊しを決めたという。「昨今は異常気象も多いので、想定外の事故などで周辺の住民の皆さまにご迷惑をかけるようなリスクも取り除きたかった」と工事責任者を務める顧客サービス部の阿部貴一さん。

　取り壊し工事は2月初旬に完了予定。「取り壊しに際してどうしても騒音が出てしまうのが心苦しいが、なるべく地域の皆さまのご迷惑とならないように進めたい」と阿部貴一さん。跡地の活用方法については現時点では未定。当面は社用車の駐車スペースとして利用するが、将来的には本社１階のコミュニティスペースの拡張など、地域に開かれた場所として活用していく案も挙がっているという。

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