2018年12月09日 配信

「すずの兵隊」をモチーフにした作品と大石さん

12/9(日)アンデルセン公園子ども美術館で羊毛フェルト彫刻を使った企画展

童話をモチーフにした作品を展示

 ふなばしアンデルセン公園子ども美術館(船橋市金堀町525、TEL047-457-6661)で12月8日から2019年2月11日まで、企画展「物語のうまれるところ」を開催している。

 同展では彫刻家の大石麻央さん(32)が制作した43点の羊毛フェルト作品を展示。部屋の空間全体を作品に見立てた「インスタレーション」という手法を用いた展示室1・2のほか、エントランスをはじめとした美術館全体に作品が展示されており、探して見つける楽しさも味わうことができる。

 大石さんは神奈川県出身。武蔵野美術大学ならびに武蔵野美術大学大学院で彫刻を学び「人が人を好きになる時にどこで判断するのか?」を一貫したテーマとし、羊毛フェルトによるマスクをかぶった人や動物の作品を作り続けている。

 大石さんが羊毛フェルトを材料として作品を作るようになったのは「型に素材を流し込んで作る石膏像のような作品ではなく、自分の手で作ったものがそのまま作品になる素材で作品を作りたかった」からだという。羊毛フェルトを用いた彫刻作品自体が珍しいことに加え「ここまで大きいサイズのフェルト作品は非常に珍しい」とも。

 同展の開催にあたって、アンデルセン童話をモチーフとしたマスクをかぶった動物などの作品も新たに制作された。取り上げられているアンデルセン童話は、大石さんが小さいころから好きだったという「すずの兵隊」「人魚姫」のほか、今回の展示のために新たに読んだという「もみの木」。

 特に「もみの木」の悲しい結末には心を痛め、その悲しさを断ち切りたいという願いを込めて、作品は「ものがたりならば、おしまいにしよう」というタイトルがつけられている。

 また、子ども美術館に展示をするにあたって、子どもたちのイマジネーションをさらに刺激するために、自身がマスクをかぶった姿を体験できる鏡の展示を子どもの目線の高さに合わせ、アンデルセン童話の本を手に取って読むことができるコーナーも設けた。

 同企画展開催中の12月23日と1月20日には羊毛フェルトを使った「ふわふわおめん」を大石さんと一緒に作るワークショップも開催される。

 ワークショップは両日とも10時30分~12時30分または13時30分~15時30分。定員は各回15人で、対象は幼児~中学生。小学3年生以下は保護者同伴で受講可能。費用は両日ともに300円。12月1日から同館で予約を受け付けている。申し込みは子ども美術館(TEL 047-457-6661)まで。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 展示室1

  • 「人魚姫」をモチーフにした作品

  • マスクをかぶったつもりになれる鏡

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MyFuna編集部

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