2018年11月11日 配信

11/11(日)市場カフェで「保育と介護のミニシンポジウム」
両業界の共通課題を考える

 船橋市地方卸市場内にある市場カフェで11月11日、「保育と介護のミニシンポジウム」が開催され、市内在職の保育士や介護職関係者16人が参加した。

 同シンポジウムの発起人は介護屋みらい船橋店(船橋市滝台町107-42-301、TEL047-404-2660)代表の宮﨑直樹さん。相手役に、千葉県県議会議員で、西船橋駅近くで認可保育園も運営する大崎雄介さん。「介護業界と保育業界、一見遠い存在のように感じられますが、共通点や一緒に目指せる未来もあるのではないかと思い、業界問わず市民の皆さんと意見交換をしたかった」と宮﨑さん。

 最初に15分ずつ両者から保育と介護業界の現状について説明があった。介護業界では、65才以上の高齢者数は2025年には全国で3657万人となり、2042年には3,878万とピークを迎える予測。75才以上の人口は都市部で急速に加速し、もともと高齢者人口の多い地方でも緩やかに増加する。各地域の高齢化の状況は異なるため、その地域の特性に応じた対応が必要になってくる。

 船橋市でいうと、2017年の総人口632,341人のうち65~74歳は78,157人。しかし平成57年には総人口605,012人のうち65~74歳は89,552人と、総人口が減ってくるが、高齢者の割合が増えると予想されている。現在も、介護認定申請者の人数は1日20件以上、年間約5000人以上が介護支援を必要としているそうだ。

 そういった現状と未来を見据えて介護業界で進めているのが「地域包括ケア」だ。団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を行っている。

 一方、保育業界では、待機児童の現状について大崎さん。船橋市の待機児童は保育園の増加により年々減少しつつあるが、2018年4月に約90人だった待機児童も、それ以降に生まれてくる新生児がいるため10月にはまた約1000人程度に増えるという。

 ここ数年で増えた保育園も0~2歳児を受け入れる小規模型保育園が多いため、今後3~5歳児を受け入れられる認可保育園を増やしていく必要に迫られる「3歳の壁」問題も話題にあがった。

 両業界の共通の課題としてあがったのは人材不足だ。その一つとして平均賃金の安さがあげられた。介護業界では一番年収の高いとされるケアマネジャーでも年収376万円と、日本の平均年収422万円よりも低いという。保育士も月約4万円の補助金が出るが、企業間での保育士資格者獲得合戦による待遇差もあげられた。

 もう一つは、社会福祉の介護や保育が、利用者や保護者にサービス業と勘違いされている点。「介護保険はサービスではなく、公費を使った”支援”を受けているということをしっかりと理解してもらい、こちらが提供(サービス)をしているのではなく、本人の選択のうえで支援をしているという認識を持ってもらうことが大事」と宮﨑さん。大崎さんは「保育はサービス業ではないが、おむつの持ち帰りや園独自の幼児教育の打ち出しなど、サービス業化しつつあるのも実際にあります。バランスが大事だと思う」と話す。

 参加者から「補助や環境改善に取り組むにはやはり行政の力は必要不可欠だと思うが、実際の現場で働く人たちのレベルでも何かできるかとはあるんでしょうか?」との問いに対して宮﨑さんは「現状で満足せず、声を上げ続けることが大事。今後もこういった形の、市民の皆さんと一緒に介護と福祉を考える会を開いていきたい」と話した。

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