2018年06月21日 配信

代表の山本さん(写真右)と醸造責任者の松井さん

6/21(木)西船橋駅近くに船橋のご当地ビール工房「船橋ビール醸造所」誕生
試運転を経て6月21日から営業開始へ

 西船橋駅北口から徒歩2分ほどの線路沿いから一本入った路地にクラフトビール工房「船橋ビール醸造所」(船橋市西船4-29、TEL047-437-8888)が6月21日に本格営業を開始した。

 同店は、西船橋駅及び船橋駅近隣で飲食店を複数展開する山商グループ(船橋市西船1-12-21)で専務取締役を務める山本圭一さん(51)が代表を務める別会社「プロフード」(本社同じ)の経営。長くこの街で飲食店を経営する立場から「わざわざこの街に来て飲みたくなるビールを作る」という意気込みでクラフトビール工房を設立した。店舗面積は、工房部分が10坪、併設する出来立てビールをそのまま飲める飲食店部分が10坪、席数はカウンター7席、テーブル8席、テラス11席の26席。1ヵ月後に2階店舗部分を改装終え、90~100席の規模になる予定だ。

 船橋のクラフトビール工房設立構想は2年前にさかのぼる。現在、同社で醸造責任者に就任し、設立に携わった松井純さん(41)と出会ったのがきっかけ。紆余曲折を経て今回の開設に至ったが「一時期は設立を絶望視したことも…」と、山本さんは苦い顔をして振り返る。松井さんは、都内で「大江戸ビール祭り」を企画した仕掛け人でクラフトビール業界では顔が広い人物。今回の工房開設にあたって栃木と銀座のブリュワリーでそれぞれ1ヵ月ずつの研修を受けてきたという。

 4月の酒税法改正のタイミングを目途に、今年3月にビール醸造の免許を取得。これまで第三のビールと言われ「発泡酒」扱いだったものが「ビール」として販売できるようになることもあり今後の需要拡大を見込んでの決断だ。

 「船橋で頑張っている人みんなを応援したい」と主力のビールを「船橋エール」と命名。「アメリカンペールエール」というクラフトビール界で評判のエールビールに加え、夏までに船橋にんじんを副原料として使った「船橋ホワイト」と、同じくホンビノス貝を使った「船橋スタウト」の2種も仕込んでいくという。店頭では7月中を目処に提供する見込みだ。

 年96回の仕込みが可能、1回あたりは75リットル(生樽で3つ分と少し)程度と小量ずつの仕込みが可能だ。同じレシピのビールでも熟成の度合い、製造にかかわる工程の時間などで味が変わるという、「その変化の過程を楽しんでもらいたい」と醸造責任者の松井さん。主原料と副原料の割合や副原料の素材などでも面白いように味が変わるという。少量仕込という特徴を活かし様々なビールを提供していく。

 「今後は瓶ビールにも挑戦したい」と山本さん。「船橋の作家さんにラベルをデザインしてもらったり、船橋の生産者さんとコラボした野菜や海産物、フルーツなどのビールも視野に入れている」とも。船橋の食文化にビールをもっと気軽に楽しむ風土を根付かせたいという思いから製造過程の見学や体験なども考えているという。

 併設する飲食店の営業時間は、16時~23時。無休。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 「Funabashi Beer」の頭文字からBRをモチーフにした店舗ロゴ

  • 毎日の仕込みを丁寧に行う松井さん

  • ビールの主原料になる麦芽

  • きめの細かい泡と澄んだエールビール

この記事を書いた人

山﨑健太朗

山﨑健太朗

船橋のタウン誌MyFuna、ネットニュースMyFunaねっと、船橋経済新聞を立上げ、現在は千葉県内全域のローカルニュース編集者と連携する「ちばごと」編集部を立ち上げています。主婦と高齢者をライターに育成し地域から日本を元気にする仕組み作りを目指しています。
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