2018年03月08日 配信

3/8(木)市川市動植物園でスマトラオランウータンの赤ちゃん誕生
早産だったが順調に育つ

   
   

 市川市動植物園(市川市大町284番1外)で2月24日、スマトラオランウータンの赤ちゃんが誕生した。

 父親の名前はイーバン、母親はスーミーで、共に1988年生まれ。1992年に市川市と姉妹都市であるインドネシア北スマトラ州メダン市より寄贈された。これまでスーミーは2003年9月4日に第1子「ウータン」(オス)を、2010年7月16日に第2子「リリー」(メス)を出産している。

 オランウータンは母親が育児を全面的に行い、7年ほど(通常6~9年)かけて子どもを育てる。3回目の出産なので育児も順調だが、妊娠期間が通常260日~275日のところ、252日とやや早産だったため、体重は200~300g(通常1.5kg)と推定される。

 「スーミーが子どものそばを離れずずっと一緒にいるので、体重も推定なんです」と話すのは、同園の飼育展示グループ主幹・水品繁和さん。

 育児中はオスとメスは一緒に暮らさず、それぞれのゲージ内で過ごす。母親の子育てがひと段落し子どもと離れるようになると、またタイミングを見てオスとメスを一緒に過ごさせるという。

 これまで3回の出産とも1回の排卵で妊娠している。水品さんは「これから無事に育ってくれることが、動物園全体にとってもすごく大事になります。スーミーが母乳で育て上げるのを見守っていくしかないので、うまく育ってくれることを願うばかりです」と話す。まだ楽観はできないとのこと。

 第1子のウータンは2016年5月に繁殖目的(ブリーディングローン)で豊橋総合動植物園(愛知県豊橋市)へ貸し出している。現在同園にはイーバン、スーミー、リリー、今回誕生した赤ちゃんの4頭がいる。国内のオランウータンのうち、別の種のボルネオオランウータンは33頭だが、このスマトラオランウータン飼育数は現在11頭になる。

 名前については、「順調に育っていくのが確認でき次第、赤ちゃんの名前を3つほど候補出しし、その中からみなさんに選んでもらうようにしたいと考えています」と水品さんは期待を込めて話している。

   
   

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大西俊子

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